イラン産原油の輸出停止
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最近、イラン産原油の輸出をゼロにする、という問題が、政治、経済界やメディアで注目されています。研究所は、イラン産原油の輸出停止により、原油価格は1バレル150ドルまで上昇すると警告しています。
(last modified 2025-10-27T01:35:03+00:00 )
7月 09, 2018 15:18 Asia/Tokyo
  • 石油タンカー
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最近、イラン産原油の輸出をゼロにする、という問題が、政治、経済界やメディアで注目されています。研究所は、イラン産原油の輸出停止により、原油価格は1バレル150ドルまで上昇すると警告しています。

リヤドでのトランプ大統領の剣の舞

 

アメリカのトランプ大統領は、イラン産原油の輸出を11月までにゼロにするための活動を行っています。その中で、サウジアラビアのサルマン国王と電話で会談したり、アメリカの代表団をヨーロッパやアジアに派遣し、イランからの原油の購入を留まらせようとしたりしています。しかし、アメリカは、一方的で強制的な政策により、OPEC創設の提唱国で、重要な産油国であるイランのような国を石油市場から排除することなどできるのでしょうか?また、このような政策を実行した場合、その結果を予測し、管理することができるのでしょうか?

イランのローハーニー大統領は、イラン産原油の輸出をゼロにしようとするアメリカの働きかけに関する発言の中で、これらの問題に答えています。トランプ大統領がイランの石油関連の制裁によって歩んでいる道は、決して平坦な道ではありません。強制的な政策により、多極主義体制の時代に、政治の方向性を明らかにすることはできません。ローハーニー大統領は、先週月曜、スイスに住むイラン人と会談した際、次のように語りました。

「アメリカは、イラン産原油の輸出を完全に停止したいと主張しているが、彼らはこの言葉の意味を理解していない。イランが原油を輸出せず、地域の国々が原油を輸出するというのはまったく意味がない。あなた方にそれが出来るのなら、そうすればよい。その結果を見ることになるだろう」

スイス在住イラン人との会談で演説するローハーニー大統領

 

イランの戦略的な地位、イラン産原油の多様な市場、そして何より、イランの重油の質の高さ、これらにより、イランほどの産油国を無視することはできません。イラン産原油の輸出をゼロにする、という政策は、単なる夢物語に過ぎず、それが不可能な幻想であることは、アメリカのサウジアラビアに対する対応からも完全に明らかです。

アメリカはサウジアラビアに対して次のように指示しました。

「産油量を増やすべきだ。我々はあなた方から得るわずかな金で、あなた方の安全を保障している」

サウジアラビアには、イランの石油制裁による不足を補う力はありません。サウジアラビアは、今年の産油量を、やっとのことで1100万バレルに到達させました。SNPグローバルの専門家であるゲイリー・ロス氏は次のように語っています。

「日量1100万バレルの生産量は、サウジアラビアの石油構造への必要以上の圧力を意味する」

サウジアラビアの石油施設

 

ブルームバーグも、8日日曜、次のように報じました。

 

「イランに対する制裁が11月に行使されたとき、産油国にはイラン産原油の不足分を補う力はないだろう。もしトランプ大統領が、イラン産原油の輸出を完全に停止することができたら、産油国は、日量270万バレルのイランの生産分を補わなければならないことになる。これは大きな穴であり、それを埋めるのは困難である」

イラン産原油の完全な輸出停止は、トランプ大統領にとって、簡単な願いではありません。サウジアラビアでさえ、トランプ大統領の要求に応じる力を有していません。イラン産原油の輸出停止の結果は、現在の状況を考えると、世界の利益にはなりません。トランプ大統領の行動は、世界をオイルショックの危険に晒しています。イランのような戦略的な産油国を排除することには、さまざまな結果が伴うことになるでしょう。