米国務長官、サウジ皇太子への非難をかわし、イランに矛先
(last modified Sat, 15 Dec 2018 08:15:01 GMT )
12月 15, 2018 17:15 Asia/Tokyo
  • アメリカのポンペオ国務長官
    アメリカのポンペオ国務長官

アメリカのポンペオ国務長官が、改めてイランに対する根拠のない主張を繰り返し、サウジアラビア政府への非難の矛先をかわしました。

IRIB通信によりますと、ポンペオ長官は14日金曜、アメリカ国防長官、カナダ外相および国防相らとワシントンで共同記者会見し、サウジアラビアの反体制派ジャーナリスト、カショギ氏殺害事件に対する同国ムハンマド皇太子の関与をめぐる質問に直接答えることをせず、議論の矛先をイランに向けるという行動に出ました。

こうした中、CIAはムハンマド皇太子がカショギ氏暗殺を命じたとして結論付け、アメリカの議員らもムハンマド皇太子の処罰を求めています。

 

アメリカ上院

 

今週13日夜、アメリカ上院は2つの対サウジアラビア決議を可決しました。

このうち、第1の決議ではイエメン戦争におけるサウジアラビア主導アラブ連合軍へのアメリカの支援の打ち切りを求めています。

また、第2の決議ではムハンマド皇太子がカショギ氏殺害事件の責任者とされています。

アメリカ政府は、これまでにカショギ氏殺害事件に関するサウジアラビア政府への直接の非難を避け、同国との莫大な額に及ぶ軍事契約の擁護に終始してきました。

ジャマル・カショギ氏

 

ジャマル・カショギ氏は、サウジアラビアの反体制派ジャーナリストで、今年10月2日にトルコ・イスタンブールにあるサウジアラビア総領事館に手続きのため入ったまま、行方不明となりました。

サウジアラビア政府は事件発生から18日間にわたる沈黙と否認を続けた末、同月20日、ついに国際社会の圧力に押される形で、カショギ氏がサウジアラビア総領事館内で殺害された事実を認めるにいたりました。

 

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