米空軍による極超音速ミサイル空中発射実験が失敗、軍内部構造の弱点が露呈
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米空軍による極超音速ミサイル空中発射実験の失敗
米空軍が、開発中の極超音速ミサイルをB52H爆撃機から空中発射する初の実験に失敗しました。
極超音速兵器は空気取り入れ型と、上昇後に滑空するタイプの2種類に大別され、極超音速ミサイルはスピードが極めて速く、長距離飛行して厳重防御された空域を迅速にかいくぐり、迎撃される前に港湾や飛行場などの目標を攻撃できるとされています。
アメリカの政治専門紙ザ・ヒルのインターネットサイトによりますと、B52Hは今月5日、「AGM―183A空中発射高速応答兵器・ARRW」の第1段ブースター試験ミサイルを発射しようと、ポイントムグ海上試験場の上空を飛行したものの、技術トラブルにより発射を完了できず、ミサイルを機内に安全に格納したままエドワーズ空軍基地に戻ったということです。
米CNNによりますと、 この実験は太平洋に近い米カリフォルニア州南岸にあるエドワーズ空軍基地からの離陸により行われました。
米空軍はこのプロジェクトの失敗を認め、この作戦ではブースターと呼ばれるミサイル推進装置を実験することになっていたと発表しました。
兵装関連プログラムの幹部ヒース・コリンズ准将は、今回の実験について、「発射に成功しなかったのは残念だが、今回の実験により、学ぶべき今後に向けた貴重な情報が得られた」と説明し、極超音速ミサイルの狙いについては、「緊急に攻撃すべき高価値目標を破壊する能力」を世界各地の米軍指揮官に与えることにある、と述べています。
ARRWは数年内に配備の準備が整うとみられ、今回の実験には特に、ARRWの極超音速飛行能力を実証する狙いがあったとされています。
米国は艦船や地上、空中プラットフォームに搭載する極超音速の通常兵器を重視しており、米国防当局者によりますと、国防総省は最終的に、実際の軍事攻撃の場面で音速の20倍を出すことができ、スペースシャトルが大気圏に再突入するスピードに双肩できる極超音速ミサイルを開発したい意向だということです。
米国は中国やロシアと極超音速兵器の開発競争を繰り広げており、実験失敗は痛手となると見られます。
こうした中、極超音速兵器は中国やロシアも開発中です。ロシアのプーチン大統領は最近、同国が極超音速ミサイルを製造していることに触れ、「ロシア武装軍は最新鋭の兵器を装備している。ロシアはミサイル実験に成功した」と主張しています。
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