カナダ先住民がバチカンに対し、ローマカトリック教会の犯罪歴の完全な開示を要求
3月 29, 2022 19:42 Asia/Tokyo
カナダの先住民らが、カトリック系寄宿学校での殺害や大惨事に関連する資料の完全な開示を要求しました。
カナダでは過去において、15万人近くの先住民族の子供たちが自宅からカトリック寄宿学校に移され、虐待、強姦、栄養失調にさらされてきました。
これらの学校は1831年から1996年の間に、複数のカトリック教会系列組織によって運営されていたもので、その設立目的は先住民族の子供たちの文化的同化の促進でした。
ロイター通信によりますと、こうしたカトリック寄宿学校での大惨事の犠牲者の遺族であるカナダ先住民族らは28日月曜、バチカン・ローマ法王庁のフランシスコ教皇に対し、数千人の先住民族の子供たちの組織的な殺害を文書化した資料の完全な開示、および無制限のアクセスの可能性を整えるよう求めています。
フランシスコ教皇は、メティスおよびイヌイットの各部族の代表者と1時間にわたり会談しており、さらに数日中に他の2つのカナダ先住民族の代表者と会談する予定です。
2021年、カナダ西部のブリティッシュ・コロンビア州にあり1978年に閉校した先住民族用の寄宿学校の敷地内で、215人の子供たちの遺体・集団墓地が発見され、これらの学校内で発生した悲劇をめぐる長期的な論争が再び脚光を浴び、トップニュースとして報じられました。
これらの学校の犠牲者が埋葬された、まだ未発見の集団墓地はまだ数百は存在するものと推測されています。