仏留学中の邦人女子大生不明事件初公判が実施、チリ人被告が無罪主張
3月 30, 2022 17:11 Asia/Tokyo
フランス留学中の日本人女子大学生が行方不明となった事件の初公判で、殺人罪で起訴されているチリ人の容疑者が起訴内容を否認し、無罪を主張しました。
NHKなど日本の報道各社が30日水曜、報じたところによりますと、この事件は、筑波大学の学生、黒崎愛海さん(当時21)が2016年に留学先のフランス東部のブザンソンで消息を絶ったもので、元交際相手でチリ人のニコラス・セペダ被告(31)が殺人の罪に問われています。
ブザンソンの裁判所で29日火曜に行われた初公判で、セペダ被告は冒頭「愛海が行方不明になって5年、悪夢だった」とし、「私は愛海を殺していない。起訴内容すべてを全力で否定する。裁判が真実をもたらしてくれることを望んでいる」として起訴内容を否認して無罪を主張しました。
裁判には、黒崎さんの母親と妹が私訴原告の立場で当事者として参加しました。
一方、検察は、黒崎さんが行方不明になる直前の夜、セペダ被告と一緒にレストランで食事をし、住んでいた学生寮に戻ったあとに消息を絶ったとみていますが、黒崎さんの遺体は、捜査当局の大規模な捜索にもかかわらず見つかっていません。
仏検察は、セペダ被告が恋愛感情のもつれから黒崎さんを殺害したとみて、状況証拠をもとにセペダ被告を殺人の疑いで国際手配していましたが、セペダ被告は事件直後に帰国していたチリの当局から一昨年7月に引き渡されたあと起訴されました。
審理は今後も続けられ、判決は来月12日に言い渡される予定です。
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