May 30, 2018 20:48 Asia/Tokyo

この時間は、イラン西部のロレスターン州のブルージェルドについてお話ししましょう。

ロレスターン州は、この州を訪れる人々に、独自の思い出を与えてくれます。ロレスターン州のそれぞれの都市は、独自の色彩や香りを持っており、神によって創造された自然の美しさに驚嘆せずにはいられません。ブルージェルドも、そうした都市のひとつです。

 

ブルージェルドのジャーメモスク

 

ブルージェルドの町の入り口には広場があり、その周りには、イラン料理のキャバーブや様々な食事を売る店が並んでいます。朝食を取りながら休憩をするために、車を止めて、これらの店に立ち寄ってみましょう。それから、キャパルゲ渓谷に向かいます。キャパルゲ渓谷は、ブルージェルドの北西に位置しています。くねくねと曲がる川が流れており、自転車か徒歩でしか、そこを通過することはできません。今回は歩いて行ってみましょう。

 

キャパルゲ渓谷

 

川の両側には、人々が歩いた足跡があります。この渓谷は、キャパルゲ村の一番奥の地点から始まり、ヴァナーイーという名前の地区に突き当たります。この渓谷は、登山のための最も美しい最良のルートであり、2つの温泉と、石橋、洞窟があります。

 

キャパルゲ渓谷

 

北西から南西に進んでいくと、ファダク公園があります。この公園は、チョガーの丘から見渡せます。ブルージェルド最大の講演で、中には、3つの湖があり、それらは互いにつながっています。この湖は、イラン西部最大の人造湖となっています。

 

 

ブルージェルドのチョガーの丘と湖

 

ファダク公園から、チョガーの丘に向かって進みます。この丘は、ブルージェルドの名で知られており、美しい散策地です。町の美しい景観をここから見渡すことができます。チョガーの丘には、人物や野生動物などの、いくつかの彫像があります。チョガーの丘には、ホテルと殉教者の墓もあります。

 

ここから、昼食を食べるために、町のキャバーブ屋に行ってみましょう。ブルージェルドのキャバーブは、今まで食べたキャバーブとは一味違うと言われています。そこで、その違いを実際に体験してみるために、キャバーブ屋さんに立ち寄ってみました。すると、本当にそれまで食べたことのあるキャバーブの味を忘れてしまうくらいのおいしさでした。肉は新鮮で、焼き加減もちょうどよく、それがこの地域のキャバーブの特徴となっています。

 

少し休んだ後はブルージェルドの町中を散歩してみます。ブルージェルドの南東に15キロの場所にある、ビーシェダーラーンという湿地に行くことにしました。この湿地は、渡り鳥や土着の鳥たちの生息地の一つですが、現在は、その一部が農業用地として使用されています。

ビーシェダーラーン湿地

 

この湿地の当初の面積は、930ヘクタールでしたが、残念ながら現在は、79ヘクタールが残っているのみです。この湿地では、希少価値の高い動植物の姿が見られなくなっています。

 

次の目的地は、イラン西部の建築の傑作である、ブルージェルドのジャーメモスクです。このモスクは、町の東に位置しています。ジャーメモスクの建物は、ガイドによれば、9世紀、古いゾロアスター教寺院の上に建てられました。

 

ブルージェルドのジャーメモスクのドームの高さは、20メートルです。このモスクが建設された当初は、どうやらミナレット・尖塔はなかったようで、1795年にに加えられました。この建物は、サーサーン朝時代とイスラム期の建築が融合されたものとなっています。

 

モスクに入ると、壮麗なレンガ造りの礼拝所が見えます。その奥には、9段の階段がある説教壇があります。その上部には詩が彫刻されています。

 

ブルージェルドのジャーメモスクの次はイマームザーデジャアファルに向かいましょう。イマームザーデとは、預言者一門が埋葬されている宗教施設です。このイマームザーデは、町の非常に古い墓場の近くにあり、そこからは、クーフィック書体の文字が書かれた陶器が見つかっています。このイマームザーデの建築は、セルジューク時代の様式で、そこにある石碑には、1317年という文字が見られます。

 

ブルージェルドのジャーメモスク

 

 

イマームザーデの次は、キャマーロッディーン・タバタバーイーの歴史的な邸宅を訪れてみましょう。この邸宅は、ブルージェルドの聖職者の一人、キャマーロッディーン・タバタバーイーのものでした。この邸宅の特徴は、レンガ、タイル、木製の窓と扉にあります。この邸宅は、ガージャール朝時代の壮麗な邸宅のひとつで、ブルージェルドの町にある唯一の博物館となっています。

キャマーロッディーン・タバタバーイーの歴史的な邸宅

 

 

ここで、キャマーロッディーン・タバタバーイーの歴史的な邸宅に関するIRIB通信の報告をお聞きください。

 

「キャマーロッディーン・タバタバーイーの歴史的な邸宅は3階建てで、大きな中庭といくつかの礼拝所、広間、王の広間がある。入口は長い廊下のようになっていて、廊下は大きな中庭につながっている。中庭の北の角に、本館がある。

建物の南には倉庫や浴場などがある。西には水道があり、東には、背の高い壁がある。部屋の中の天井や広間の空間は、漆喰細工が施されている。部屋には数多くの絵画があり、暖炉の上に飾られた絵画には、画家のネエマトッラーという名前が記されている。ネエマトッラーは、ブルージェルドの著名な画家で、この作品の制作には3年の歳月を要した」

 

 

ただいまお聞きいただいたのは、キャマーロッディーン・タバタバーイーの歴史的な邸宅に関するIRIB通信の報告でした。さて、最近、一部が発見されたばかりの、ブルージェルドの城塞に行ってみましょう。建物を建設するための掘削作業の際に発見されたのは、浄水のための設備でした。

 

ブルージェルドの城塞の歴史的な浄水システムの発掘

 

 

ブルージェルドは、2重の壁によって守られていたようで、外側の壁は町の全体を囲んでおり、57本の塔がありました。内側の壁は、城塞のための特別な壁でした。この古い町にまだ発見されていない事柄がたくさんあり、今後、さらに多くの情報が明らかになっていくことでしょう。

 

最後に、ブルージェルドのバザールを訪れましょう。ここは、地元の人たちにはラーサーと呼ばれています。バザールの中には、銅器や伝統的な布を売る店などが並んでいます。

 

ブルージェルドの町は、美しい自然と歴史に溢れています。

 

 

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