韓国、「米韓軍事演習は未決定」 北朝鮮の警告受け
8月 02, 2021 20:06 Asia/Tokyo
韓国が2日、北朝鮮が韓国に演習を実施しないようけん制したことを受けて、米国との合同軍事演習について決定は下されていないとした上で、演習が南北の緊張を生み出すべきではないとの立場を示しました。
ロイター通信によりますと、米韓は主に春や夏に定例の合同軍事演習を実施していますが、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は1日、韓国に対し、「演習を実施すれば、南北の関係修復に向けた取り組みが損なわれる」と警告しました。
北朝鮮と韓国は先週、韓国からの反体制ビラ拡散に北朝鮮が抗議して1年前に遮断された南北のホットライン(直通電話回線)を再開しています。韓国政府筋によれば、両国は現在、関係修復に向けて首脳会談を開く方向で協議を行っているということです。
韓国国防省の報道官は2日、軍事演習について米韓政府は協議しているものの、決定はしていないと説明し、「(与正氏の)談話についてコメントはないが、演習に関して言えば、時期や方法は決まっていない」としました。
その上で、新型コロナウイルスの状況や合同防衛態勢のほか、「朝鮮半島の持続的な平和実現に向けた外交努力の支援」などについて考慮した上で決定すると述べました。
一方、韓国統一省の報道官は「いずれにしても(米韓演習が)軍事的緊張の原因になるべきではない」との見解を示したものの、詳細には踏み込みませんでした。
韓国と北朝鮮は、1953年の朝鮮戦争休戦以来、国際法上は戦争状態にあります。
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