北朝鮮がドネツク・ルガンスク人民共和国の独立を承認、ウクライナは北朝鮮と断交
(last modified Thu, 14 Jul 2022 09:14:50 GMT )
7月 14, 2022 18:14 Asia/Tokyo
  • 北朝鮮国旗
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ロシア・モスクワにある北朝鮮大使館が、北朝鮮がウクライナ東部のドネツク及びルガンスク両州の独立を正式承認した事実を認めました。

ドネツクおよびルガンスクの2つの州は、2014年に人民共和国としてウクライナからの独立を宣言していました。

これに対し、プーチン・ロシア大統領は去る2月21日、国民向けのテレビ演説で、ルガンスク人民共和国およびドネツク人民共和国の主権の即時承認が必要とし、それに関する大統領令に署名するとともに、両共和国における平和維持を保証するよう命じました。

その後、プーチン大統領は国民向けの演説でドンバスにおける特殊軍事作戦の実施を宣言し、ロシアの計画に入っているのはウクライナの占領ではなく、同国の中立化とナチス化の阻止だと明言していました。

ロシア・スプートニク通信によりますと、DNR・ドネツク人民共和国を率いるデニス・プシリン氏は、北朝鮮がDNRを承認したと発表し、これはDNRの外交の「もう一つの勝利」であると指摘しています。

その後、北朝鮮大使館はロシア・リアノーボスチ通信に、北朝鮮はLNR・ルガンスク人民共和国も承認したことを明かしました。

LNRを率いるパセチニク氏は、北朝鮮によるLNRの承認は勇ましい政治的な一歩だと指摘しています。

DNRのプシリン氏とLNRのパセチニク氏はいずれも、SNSアプリ・テレグラムにて、北朝鮮国民への謝意を表明しました。

ウクライナ外務省は、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立承認を受け、北朝鮮との外交関係の断絶、政治的および経済的接触の停止を発表しました。

ウクライナ外務省は声明の中で、「我々は、この決定がウクライナの主権と領土保全を弱体化させるための北朝鮮の試みであり、憲法、国連憲章、および国際法の基本的な規範・原則への重大な違反であると考えている」と表明しています。

クレバ・ウクライナ外相

 

クレバ・ウクライナ外相も「ロシアは北朝鮮に対する自らの影響力を利用し、同国にドネツク・ルガンスクの人民共和国としての正式承認を求めたと」して非難しました。

なお、これ以前にはシリアも、ドネツク・ルガンスク両地域の独立・主権を正式に認める決定を発表しています。

これに先立ち、ゼレンスキー・ウクライナ大統領はテレグラムに発表したメッセージにおいて、「わが国はシリアと断交した」と表明していました。

 


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