アラブ人アナリスト「パレスチナ自治政府議長はイスラエルの共犯者」
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アラブ人アナリスト「パレスチナ自治政府議長はイスラエルの共犯者」
在英アラブ紙「ライ・アルヨウム」のアブドゥルバリ・アトワン編集長は記事の中で、パレスチナ自治政府トップのアッバス議長がハマスにイスラエルへ降伏するよう求めた発言をしたことについて、「ハマスとガザ抵抗勢力を侮辱した」と指摘し、「アッバス議長はとんだ裏切り者かつ、イスラエルの共犯者だ」と断じました。
【ParsToday国際】アトワン氏は記事の中で、 アッバス議長の発言について「1年半以上もガザでイスラエルの計画を阻止し、その抵抗と英雄的な作戦でアラブ・イスラム世界に威信をもたらしたハマスとその戦闘員らを侮辱した」 と厳しく批判しました。
その上で、「リーダーシップとは、醜悪な表現の使用や占領者たる敵との共謀、その虐殺の正当化によってではなく、抵抗と殉教によって達成される」とし、ハマスを擁護しました。
また、ガザ地区の子供たちの殺害を傍観しながら何の措置も講じていないアッバス議長の姿勢について、「さらに醜悪なことは、自らの手を無辜の民の血に汚したシオニストの虐殺者らではなく、ハマスを有責者扱いしていることだ。あなた方は人質たちの無条件解放を望んでいるが、一方でこれまでに抵抗勢力とハマスの措置によって数千人ものパレスチナ人捕虜が占領軍の刑務所から解放されている」としました。
さらに、「イスラエルはガザで虐殺やジェノサイドを行うのに人質を口実とする必要はない。イスラエルが(1948年に聖地ベイトルモガッダス・エルサレム近郊の)ダイル・ヤーシン村や(1982年のレバノン首都ベイルート近郊)サブラ・シャティーラの虐殺に手を染めた時、ハマスはいただろうか? 当時いたのは、あなたが率いるファタハ運動だった」と糾弾しました。※ハマスの創立は1987年
そして、「これらの虐殺を犯した殺人者らは、1993年のオスロ合意におけるあなた方のパートナーであった。この合意こそは人類に対する最大の裏切りであり、しかもあなたはこの合意の立案者だった。パレスチナの名の下にあなたが指揮する6万人の軍隊は、パレスチナ人ではなく、シオニストの占領者と入植者を支援するためのものだ」と厳しく非難しました。
そして、「パレスチナ国民の代表は、ハマスに対するこれらの侮辱を聞いても何とも思わないアッバス議長や中央評議会などではなく、犯罪的な占領政権の刑務所で23年間を過ごし神の恩恵により殉教したヤヒヤ・アル・シンワル氏を筆頭とする、ガザの抵抗勢力と殉教者たちに他ならない。占領者ら自身の自白によれば、シンワル氏の遺体を司法解剖したところ、彼は3日間何も食べていなかったという。彼こそは、パレスチナ人の合法的かつ唯一の代表者である」としました。