台湾市民が、米下院議長の訪台に抗議

ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問の可能性が強まるとともに、一部の台湾市民が街頭に繰り出し、この訪問に抗議しました。

ペロシ議長の事務所が1日月曜に発表した声明では、同議長が随行団とともにシンガポール、マレーシア、韓国、日本のアジア諸国を訪問する、とされています。

ですが、この声明ではペロシ議長の台湾訪問に関しては触れられていません。

一方で、台湾の地元メディアは「ペロシ議長は、台湾時間の2日火曜夜10時に、政府当局者との会談のため台湾入りする」と報じています。

中国の英字新聞グローバルタイムズによりますと、台湾市民らは「ペロシ議長は訪台すべきではない。それは、台湾での緊張拡大につながるからだ」としています。

数日前、ペロシ議長が台湾訪問の意向を発表したことで、米中間の新たな緊張が始まった形となっています。

去る7月29日には、アメリカ代表団の東アジア諸国への訪問の開始と、この代表団のメンバーが台湾島に行く可能性が発表されたと同時に、中国軍が南シナ海および、同国南部広東省の海岸地帯で海上軍事演習を開始しました。

中国外務省の趙 立堅報道官も1日月曜、アメリカ当局者に対し「ペロシ下院議長が台湾を訪問すれば、中国軍が黙っていない」として警告しています。