国連事務総長、「パキスタンの洪水被害は甚大」
(last modified Sun, 11 Sep 2022 09:31:27 GMT )
9月 11, 2022 18:31 Asia/Tokyo
  • パキスタンの洪水
    パキスタンの洪水

アントニオ・グテーレス国連事務総長が、「パキスタンで最近発生した洪水による物的・人的被害は、想像しがたいほどに恐ろしいものだ」と語りました。

パキスタンでは、最近発生した洪水によりおよそ1400人が死亡したほか、少なくとも1万2722人が負傷し、3300万人が被災しました。

今回の洪水によるパキスタンの損害額は100億ドルと見積もられています。

イルナー通信がパキスタン・イスラマバードから伝えたところによりますと、グテーレス事務総長は同国の被災地の一部を視察した後、南部の港湾都市・カラチで記者会見し、「私はこれまでに、世界で発生した数々の人的被害を見てきたが、気象状況を原因としたこれほどの大惨事は見たことがない」と語りました。

また、「G20・主要20カ国地域は、世界の温室効果ガス全体の80%を排出している張本人である」とし、「富裕国は倫理面から、洪水などの天災からの復旧に向け、パキスタンをはじめとした発展途上国を支援する責務がある」と述べています。

そして、特に先進工業国をはじめとする世界が、気候変動の問題に注目していないことに遺憾の意を表明しました。

なお、パキスタンのシャリフ外相は先週、イスラマバードにて国際メディアの代表者らと会談した際、「少なくとも 3300 万人が前例のない洪水の影響を直接受けたため、パキスタンは世界の協力および各国の支援を切実に必要としている」と表明しています。

国連はこれに先立ち、パキスタンの洪水被災地への救援費用として1億6000万ドル(約220億円)の拠出を呼びかけていました。

 


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