ケリー米特使が中国訪問、米当局者として1か月で3人目
7月 17, 2023 20:48 Asia/Tokyo
アメリカ大統領特使で気候変動問題を担当するジョン・ケリー氏が、16日日曜に中国に到着しました。
米中の問題を軽減させて再びコミュニケーションを図ろうとする試みの一環であるアメリカ当局者の中国訪問は、先月からすでに3回目となります。
中国国営CCTVは、ケリー氏と中国の気候変動問題担当特使である解振華氏が会談し、世界的な気候変動と戦うための協力に「真剣かつ深い」会談を行ったと報じました。
専門家らは、ケリー氏の主な訪中目的は気候問題への対処であるものの、元国務長官でもある同氏には経験豊富な外交官として、米中関係に生じた巨大な氷壁を溶かすための手助けという、もう一つの重要な使命があると見ています。
過去1か月にアメリカの高官が中国を訪問するのは、イエレン財務長官やブリンケン国務長官に続き、ケリー氏で3人目となります。同氏は2021年にも2度、訪中を行っています。
世界最大の温室効果ガス排出国であるアメリカと中国による気候変動協議は、ペロシ元米下院議長が昨年台湾を訪問したことを受けて、ほぼ中断されていました。
アナリストらはケリー氏の訪中が、気候変動協議再開のためだけでなく、この両超大国の外交上の行き詰まりを打開するためにも重要なものだと指摘しています。
地球温暖化および気候変動問題は、中国が国際的な科学協力で優先事項に挙げているものの一つであり、同国の習近平国家主席も、共同発展が環境分野で抱える問題に対処するためには、協力と情報共有およびその自由な利用が必要であると強調しています。