8月 12, 2023 20:36 Asia/Tokyo

韓国で開幕した世界スカウト大会でトラブルが続出し、Kポップで事態の収拾を図ろうとしたものの批判が高まっています。

フランス通信が12日土曜、報じたところによりますと、4年ごとに開催されるジャンボリーは先週、全羅北道(North Jeolla Province)で開幕4万3000人が参加していましたが、前例のない猛暑で熱中症患者が続出した上、キャンプ地の環境も劣悪と報告され、米国と英国の派遣団が会場から撤収しました。さらに台風の接近を受け、全面撤収を余儀なくされていました。

参加者は韓国各地に分散し、政府主催の文化行事に参加していましたが、「NewJeans」や「The Boyz」など主要アーティストが出演する「Kポップスーパーライブ(K-pop Superlive)」コンサートには全員が集まり、グランドフィナーレを飾りました。

文化省によると、人気音楽グループ「BTS(防弾少年団)」のフォトカードが、所属事務所のHYBE(ハイブ)によって参加者全員に無料配布されており、地元メディアによると、小売価格で総額8億ウォン(約8700万円)分に上ります。

しかし、韓国のイメージダウンにつながったジャンボリーを立て直すために多額の緊急資金を投入するという政府のやり方には、Kポップファンや政府系機関の職員から批判が噴出しています。

また、人気音楽番組は理由を公表せずに突然中止となり、出演予定だったグループがジャンボリーでパフォーマンスを行う事態に至りました。

さらに、ソン・イルジョン(Sung Il-jong)議員は、現在兵役に就いているBTSのメンバーに休暇を与え、短期間だけ活動を再開させるべきだと発言し、Kポップファンから非難を浴びています。

Kポップコラムニストのチェ・イサク(Choi Isak)氏はX(旧ツイッター〈Twitter〉)で、政府の方針は「国家がKポップを所有するという全体主義的な恐ろしい考え」の表れだと指摘しました。

韓国ヨンハプ通信によりますと、韓国産業銀行(Korea Development Bank)や韓国電力公社(KEPCO)など政府系機関の職員約1000人がコンサートの手伝いに「動員」されました。

しかし、韓国金融業界の労働組合は、「『協力要請』という言葉が使われているが、戦時中の強制徴用も同然だ」と怒りをあらわにしています。

フランス通信によりますと、韓国ソウルで11日金曜、大規模なKポップフェスティバルが開催され、ボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「世界スカウトジャンボリー(World Scout Jamboree)」に参加していた数万人のスカウトも一堂に会してイベントを楽しんでいました。

同国政府は、問題が多発した同大会のイメージを「韓国文化の力」で回復しようと試みています。

 

 


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