中国の超高層ビルが突然揺れる 原因未だ不明
中国南部の深センで19日、前日突然揺れ出してパニックを引き起こした超高層ビルの調査が行われました。
フランス通信によりますと、このビルは、中国屈指の急成長都市である深センの中心部、福田区に位置する、2000年に完成した高さ約300メートルの「賽格広場(SEG Plaza)」で、ビル内には、大手家電製品店やさまざまなオフィスが入居しています。
ビルは18日午後1時ごろに揺れ始め、屋内にいた人々も建物前の歩道を歩く人も避難しました。
緊急管理当局は、同市では地震は起きていないとして、揺れの原因から地震を除外していました。
当局者らは19日夜、18日夜からビルを監視しているものの、高層建築物の建築基準を超える揺れは起きていないと明らかにしました。
福田区は、専門家の調査結果として、「ビルの主要構造や周辺環境に安全面での異常は確認できなかった」と発表しました。
国営メディアは、避難が行われた頃には揺れは収まっていたものの、ビルへの立ち入りは引き続き禁止されているとしています。
建築基準が緩く、近年都市化が急速に進む中国では、急造された建物も多く、ビルの倒壊は珍しくありません。
建築基準の不備は、昨年に南部で新型コロナウイルス感染が疑われる人の隔離施設として使われていたホテルが倒壊した事故のように、地方公務員の汚職と結び付けられるケースも多くあります。
ビルの揺れが報じられるとソーシャルメディアは即座に反応し、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、この話題のハッシュタグが7億8000万回閲覧され、建築基準に不安を抱く人々が数十万件のコメントを寄せました。
あるユーザーは、「深センはこの揺れるビルを二度と使うべきではない。解体すべきだ」と書き込み、また別のユーザーは、「現代の都市で、こうした高層ビルの品質は保証されていない」とコメントしました。
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