視点
アメリカの軍靴は平和の使者にはなりえない
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アメリカの軍靴
20年間に渡るアメリカの終わりなきアフガニスタン駐留問題がついに終結したことにより、アメリカの軍靴は平和の使者ではないと誰もが気づくことになりました。
20年前に起きた9・11テロ事件や米国のアフガニスタン侵攻から、ここ何日かの米軍アフガン撤退までの間に、勝利を掲げて語られるはずだった戦争が、現在は敗北の見出しで終わったというのは、一体どういうことなのでしょうか?
世界貿易センタービルへの攻撃から26日が経った2001年10月7日、当時のブッシュ政権による攻撃命令と同時に、最初のアメリカの爆弾がアフガニスタンに投下されました。爆弾がアフガンを揺らす一方、米国はアフガンの人々の友人となり、平和と自由がこの戦争でもたらされると約束されました。
しかし、その平和と友好は、実際には宙に浮いた成果となり、数百万人ものアフガン人の死亡や難民化という形になるのです。
当時のブッシュ大統領は、アメリカを何度もアフガンの救世主だとした上、同国における民主主義の育ての親だとみなします。ブッシュ大統領は7年間の演説で、自由と民主主義を約束することもあれば、戦争での勝利を約束したこともありました。しかし実際には、3万人以上の米軍の駐留により、多くのアフガン人が殺され、同国の一部地域では旧支配勢力・タリバンの存在が以前よりも拡大した形となっています。
ブッシュ大統領以降、3人のアメリカ大統領を苦しめた遺産により、オバマ時代からは、平和と安定というブッシ氏ュのスローガンを繰り返しつつも、タリバンとの秘密和平交渉の許可を出し、またアフガン派兵数を11万人に増やすようになります。
オバマ氏が在任した8年間は、テロ組織アルカイダ幹部ビンラディンの殺害に加えて、軍隊の削減と対タリバン交渉の失敗で幕を閉じます。交渉は、トランプ前政権の下で復活し、両者が合意に署名したことで、何年にもわたって謳ってきた民主主義という約束に公然と蓋をすることになります。
バイデン政権時代に見込まれる遺産は、20年間の果てしない戦争と2400人の戦死者、2兆ドル以上の歳費、10年間にわたる交渉の失敗と中途半端な合意であり、バイデン氏はこれらを(アフガン戦争以降の)5人目の大統領には引き継がせないと述べています。
CNNは、2001年以降の4人の大統領の実績は、アフガンに混乱をもたらした以外に何もないと伝えています。
CNNによりますと、2001年以降米国のすべての大統領は、なんらかの作戦でアフガン戦争に関わっています。そしてそれは最終的に、何万人ものアメリカ人とアフガン人を殺し、混乱を引き起こした任務となりました。
タリバン政権の崩壊から平和と民主主義の確立までの20年の約束は、バイデン大統領が事実上何ももたらさなかったと言い、米コラムニストのジェームズ・ボバード氏によれば、アメリカの過去100年で最も法外な政策の1つでした。
国民国家建設、人権、平和、民主主義の擁護といった何年にもわたった主張は、タリバンの11日間の攻撃によって吹き飛ばされ、ベトナムと同じように、米国の失敗の繰り返しに新たな1ページを加えたのです。
今回、20年間にわたった終わりのない駐留という問題は、米軍最後の部隊の撤退で完全に幕を閉じました。そして今、誰もがアメリカの軍靴が平和の使者などではないことに気づかされたのです。
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