国連安保理が対北朝鮮追加制裁を検討する会議実施へ、最近のミサイル実験受け
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北朝鮮による最近のミサイル実験
国連安保理が、北朝鮮による最近のミサイル実験を口実に、同国に対する制裁強化に向けた会議を今後数日以内に実施します。
ファールス通信によりますと、今年に入って北朝鮮が多数回のミサイル実験を新たに実施したことから、アメリカは極東アジアの米同盟国の懸念を解消すべく、安保理緊急会合の実施を要請しました。
アメリカのある政府関係者は26日木曜未明、「安保理は近日中に、弾道ミサイルの再発射を理由とした対北朝鮮制裁の強化に関して採決を実施するだろう」と述べています。
国連安保理での米国決議案への投票は26日に予定されており、米国の決議案では、北朝鮮によるミサイル発射に対する措置として、石油と石油製品の許容供給量を減らすことを求めています。また、北朝鮮の機関または個人の資産凍結が含まれているということです。
この会合および採決は、アメリカの圧力により開催される見通しですが、中国とロシアは対北朝鮮制裁の強化に対し反対を表明しています。
一方、中国国連大使の報道機関が明らかにしたところによりますと、同国は、北朝鮮に対するより厳しい制裁に関する米国の決議案が問題を解決できないと考えています。
中国国連大使の報道機関は「米国の決議が問題を解決できるとは思わない」と述べました。
また、中国は北朝鮮の情勢に関する安保理議長の声明を採択することを提案し、「我々の提案は多くの代表団により支持されたが、米国は無視した。彼らはエスカレーションを下げる最善の方法を知っているが、抵抗している」としています。
日本と韓国は、北朝鮮軍が25日未明、1時間足らずの間に3発の弾道ミサイルの発射実験を行った、と表明しました。
これらのミサイルは、北朝鮮首都ピョンヤン・スナン地区から発射されています。
これらのミサイル実験は、バイデン米大統領が韓国を訪問し、地域におけるアメリカの武器配備および、米韓合同軍事演習の実施の円滑化に向けた両国の合意成立の数日後に行われています。
これを受けて米韓日3か国の外相は、「複数の国連安保理決議に対する重大な違反」として非難したと発表しました。
今年に入ってから現在までに、北朝鮮は少なくとも16発のミサイル実験を実施しています。