米軍、嘉手納基地で3カ月連続のパラシュート降下訓練 既成事実化進む
2月 15, 2024 21:20 Asia/Tokyo
沖縄駐留の米軍は15日、原則として伊江島で行うことになっているパラシュート降下訓練を嘉手納基地で行いました。同基地でパラシュート訓練が行われるのは、3カ月連続です。
NHKによりますと、15日午後4時20分すぎからおよそ1時間20分の間に、MC130特殊作戦機からあわせて17人の兵士が降下するのが確認されました。
パラシュート降下訓練は、1996年に原則として伊江島補助飛行場で行うことで日米両政府が合意し、2007年に例外的な場合に限り嘉手納基地が使用できることになりました。
県によりますと、米軍が嘉手納基地で3カ月連続で訓練を行うのは1996年の合意後、初めてだということです。
米軍は嘉手納基地を使用する理由について、「伊江島補助飛行場の滑走路の整備状態が離着陸に適さないことなどから例外的に実施した」と説明していますが、先月にはその補助飛行場で軍用機を使用した訓練を行っています。
嘉手納基地を抱える沖縄市と嘉手納町、北谷町で作る協議会の担当者は「訓練を行ったことに対し、米軍や沖縄防衛局に抗議を行いたい」と述べました。
また、玉城デニー県知事も、「間を置かずに3度訓練が実施されたことは、県民の思いをないがしろにするもので大変遺憾だ。今後、嘉手納飛行場において、パラシュート降下訓練が米側の裁量で自由に行われる状態になることを強く懸念する」とのコメントを発表しました。