イラン;中国と欧州を結ぶ鉄道路線の王道
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イラン;中国と欧州を結ぶ鉄道路線の王道
中央アジアのニュース解説サイト・セントラルアジアニュースが、「中国ーカザフスタンートルクメニスタンーイランの4カ国を結ぶ鉄道路線の活用により時間と経費の節約になり、自然環境への弊害も少なくなる」と報じました。
セントラルアジア・ニュース( centralasia.news)は、「イラン通商界は近い将来、隣国トルクメニスタンを通じた貨物運輸を大規模に増やし、そのためにこの鉄道路線の可能性を活用することになるだろう」と報じています。
また、「去る4月にウズベキスタンもこの鉄道ルートに加わったことは、この路線を通じたトランジット輸送の増大に大きく影響し、全長およそ1万kmの経路を、複数の貨物列車によりおよそ2週間かけて輸送することになるだろう」としました。
中国ーカザフスタンートルクメニスタンーイランを結ぶ貨物ルートは中国東岸からペルシャ湾岸市場に迅速に貨物を輸送する戦略的経路となっています。
カザフスタンの各メディアによりますと、同国およびトルクメニスタン、そしてイランを経由するこの鉄道路線は、アゼルバイジャンの各港湾につながり、さらにはジョージア、トルコ、そして、ルーマニアとブルガリアという、黒海に面したヨーロッパ諸国に到達して、その後は南向け、すなわちバンダルアンザリーなどカスピ海に面したイラン港湾に向かい、最終的にはINSTC国際南北輸送回廊を通って、イラン南東部チャーバハール港湾につながるということです。
そして、この鉄道路線は海上ルートの延長として西アジアや東アフリカ、インドにつながることになります。
ウズベキスタンの政府関係者も「この鉄道路線は完成後、中国からヨーロッパ、西アジアへと貨物を輸送する最短ルートとなり、輸送距離を900kmも短縮する」と語りました。
数年前に、ベルディムハメドフ・トルクメニスタン大統領および、当時のナザルバエフ・カザフスタン大統領は、この鉄道路線を国際高速だとし、この路線の展望は非常に明るいものだとしていました。
カザフスタン外務省もこれに先立ち、この鉄道路線を隣り合う3つの国々の友好の象徴、さらには3カ国間の国際協力の更なる発展に向けた新たな機会だとし、これを国際交易のますますの発展に向けた新たな機会だとしました。この鉄道の敷設計画は、2009年に開始されました。
また、この路線の正式な開通式典は2014年、イラン、カザフスタン、トルクメニスタンの各国大統領の立会いにより実施されています。