イランが、NPT再検討会議最終文書案の偏った内容に不満表明
8月 28, 2022 13:44 Asia/Tokyo
イランが、第10回NPT核拡散防止条約再検討会議の最終文書草案の不均衡な内容に対し、不満を表明しました。
第10回NPT再検討会議は今月1日、新型コロナウイルスによる2年半の延期の末に、米ニューヨークの国連事務局で188の締約国の代表が集まって開始され、26日金曜に最終日を迎えました。
この会議は、ロシアの反対により最終文書を採択することなく終了しました。最終文書の草案についてはイランも、その不均衡な内容に不満を表明しています。
26日のNPT再検討会議の最終全体会合は、期間を数度延ばしたものの、結果を出すには到りませんでした。
イルナー通信によりますと、イラン外務省のアシュラーフ・ジャフロミー国際平和・安全保障局長は、この会合の閉会式において「西アジアの非核化問題は、イランにとって根本的重要性を持つ」と述べました。
続けて、「第10回NPT再検討会議の現在の最終文書草案は、西アジアに関して不透明かつ非包括的な過程を経て作成されたものだ」と指摘しました。
さらに、「この草案では、(核兵器を保有する)シオニスト政権イスラエルのNPT加盟、同政権の占領地内のすべての核施設をIAEA国際原子力機関の保障措置協定の下に置くことの重要性が、NPTで明確に強調される西アジアでの世界的目的実現のためのものでありながら、注目されていない」と説明しました。
そのうえで、核保有諸国が非核保有国に対し安全を保証する必要性について言及しながら、この点をめぐってはNATO北大西洋条約機構に加盟国する核保有3か国の危険な立場がそのまま文書内に反映されたことに対し、不満を表明しました。
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