イラン安全保障理事会、「最近の国内騒乱で200人以上が死亡」
イラン安全保障理事会が声明において、敵が国内でしかけた複合的戦争について触れ、「最近の騒乱で200人以上が命を落とした」としました。
IRIB通信によりますと、イラン内務省の管轄する安全保障理事会はこの声明において、「イランが、外貨選択を目的に据えた大型計画の後に政治的平穏、制裁の無効化、経済的安定に達し、政府によるこの数十年間の誤った開発政策により生じた、住宅、雇用、郊外移住、社会的損失などに関する社会的・経済的不満の根源に対峙するための準備を整えた一方、敵は最大限の圧力に見切りをつけて複合的戦争に向かった」と述べました。
続けて、「マフサー・アミーニーさんがテヘランの治安警察署に出頭した後に耳目を集める亡くなり方をしたことで、敵は様々な口実による複合戦争の込み入った計画をたて、その実践を急速に進めた」としました。
そのうえで、「法医学機関、議会、警察の公式報告書、さらに医師たちの専門的見解で、警官による直接的な行為はアミーニーさんの死につながっていないことを示していたが、暴動はこれを口実に始められ、故人についても基本的に忘れ去った」と指摘しました。
また、「今日起こっていることは、公民権にある抗議ではなく、少数の暴徒が起こした破壊、暴力、情勢不安であり、分離主義組織やISISといったテロ組織がそこにつけ入り、罪のない抑圧されたイラン国民への残忍な攻撃を行う土台として悪用することになった」としました。
さらに、治安や軍機関への直接攻撃、抗議者集団内での殺人、医療機関や救急車への襲撃・破壊などを指摘し、地方自治体は銀行やモスク、個人財産への損害に対処するとしました。
そして、「このような暴動の結果、200人以上の人々が命を落としたとしている。彼らは、テロ行為の中で亡くなった治安および人民の殉教者であり、反イラン組織の殺害計画の犠牲者、そして暴徒や反革命因子の武装集団、タクフィール主義により命を奪われた罪のない人々といえる」としました。
声明はさらに、国民の安全が決して交渉の材料にはなりえないことを強調し、「イランの治安機関や軍が、外国の諜報機関の支援を受けている少数の暴徒のこれ以上の行動を許さず、一般社会の安全を危険にさらすようなことはしない。そのため、あらゆる場所での公秩序の乱れや違法な集会には、断固とした対処がなされるだろう」としました。