ネタニヤフ首相が最近の演説で表明したイラン関連の計画とは?
(last modified Thu, 14 Nov 2024 14:30:57 GMT )
11月 14, 2024 23:30 Asia/Tokyo
  • ネタニヤフ首相が最近の演説で表明したイラン関連の計画とは?
    ネタニヤフ首相が最近の演説で表明したイラン関連の計画とは?

過去1年間にパレスチナ・ガザとレバノンを攻撃し、数万人もの無辜の民を虐殺してきたシオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相が、イラン社会へのメッセージの中で、間接的にイスラエルとの戦いを止めるよう要請しました。

【ParsToday西アジア】ネタニヤフ首相は最近発表した動画メッセージにおいて、イランでの暴動から2年以上経過した今になって、当時叫ばれたスローガンである「女性、生命、自由」を引き合いに出し、イラン国内の西側志向の人々に影響を与えようとメッセージを発信しました。

ネタニヤフ氏はこのメッセージの中で、イラン国民に対し、イスラエルとの敵対姿勢を転換するよう求めました。このメッセージは、様々な騒乱を引き起こしたスローガンに言及していたことから、イラン国内でも大きな反応を引き起こしました。

 

対イラン内政干渉を狙う西側諸国とイスラエルの工作

米英仏独を含む一部の西側諸国とイスラエルは近年、イランに圧力をかけて混乱を引き起こす一連の陰謀を企んできました。これらの国々は特に経済問題に焦点を当て、情勢不安を引き起こしやすい下地を作るような状況設定をもくろんできたのです。

2022年9月、クルド民族および宗教的少数派のイラン人女性マフサー・アミーニーさんが警察の留置場で死亡したことは、前述の西側メディアや諜報機関にとって、イランで情勢不安の波を引き起こす格好の材料となりました。実際、この事件は西側諸国によるメディア上の陰謀と共同作戦の実施を生み出し、一部の国際ネットワークが広範かつ意図的に暴動を開始、促進、奨励する口実となったのです。

しかし、大規模なプロパガンダと西側系列メディアの工作にもかかわらず暴動はすぐに収束し、また多数のイラン市民が暴動に抗議を示したことで、イスラエル支援下のテロリストや武装勢力が紛れていたこの騒乱は大幅に縮小しました。

レバノンのアルマヤディーンTVはこれについて、「イランでの騒乱に関与した勢力には、米英仏独に加え、カナダ、ベルギー、オーストリア、オーストラリア、アイスランド、イタリア、そしてイスラエルがいる」と報じています。

 

イスラエル首相のメッセージに対するSNS上の反応「イスラエルの露骨な陰謀」

ネタニヤフ首相がイラン国民に宛てた今回のメッセージは、当のイラン人の失笑を誘った一方、SNS上で広範な反応を呼び起こしました。特に、Xのあるイラン人ユーザーは「ネタニヤフ首相のメッセージにより、イランでの騒乱扇動を狙ったイスラエルの陰謀が暴露された」と投稿しました。

また、別のユーザーの一人で政治活動家のホセイン・エブラーヒーミー氏は、「この不浄な殺人犯かつ邪悪な悪魔が、今夜は『女性、生命、自由』について語った。悪魔は自らの手口を有し、暴露し、万人にそれを証明した」と投稿しました。同氏は、ネタニヤフ首相の文言がイランでの騒乱にイスラエルが関与していることの明白な証であるとしました。

さらにもう1人のイラン人ユーザー、モスタファー・ゴルジー氏も、「イスラエル首相の発言は、抵抗勢力に対する同政権の敗北の証であるとともに、2年前のイランでの騒乱においてイスラエルが関与していたことを物語っている」とし、「ネタニヤフ首相はついに自らの仮面を外し、『女性、生命、自由』を謳う暴徒らに助けを求めた。北部戦線での相次ぐ敗北を経て、今度はポピュリスト的なスローガンに訴えている。今後、イスラム教徒女性のヒジャーブに関して何が起ころうとも、それはイスラエルに関するものだ」と投稿しました。

 

イスラエルの外交政策における「女性、生命、自由」プロジェクトの役割

ネタニヤフ首相のメッセージに対するイラン人のユーザーやアナリストの反応は主に、イスラエルと一部の西側諸国政府が「女性、生命、自由」を基軸とした騒乱のスローガンを強調することで、イランでの出来事を自らの政治・治安上の目的の推進手段として、特にZ世代に向けて利用しようとしている点を指摘しています。

 


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