イラン最高指導者、「学校での集団中毒事件は大きな犯罪」
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、先日国内の複数の学校でおきた集団中毒事件について、「これは非常に大きな、見過ごせない犯罪だ」と述べました。
イスラム革命最高指導者事務所広報サイトによりますと、ハーメネイー師は、「植樹の日」に合わせて行われたイベントで3本の苗木を植えた後に受けたインタビューにおいて、先日起きた集団中毒事件について語り、当局者、情報機関、治安機関がそれぞれ真剣に調査を行うべきだと強調しながら、「これは非常に大きな、見過ごせない犯罪だ。この事件に関わった者たちがいるなら、厳罰に処されなければならない」と述べました。
続けて、この事件が社会の中で最も罪のない層、つまり子どもたちを標的にし、そのことでその家族を心配させたほか社会の心理的不安を煽ったと説明し、「この犯罪について、何者かが加害者として特定されて有罪判決を受けた場合、他への模範を示すために厳罰に処する必要があることから、恩赦が与えられることはないということを、皆が知っておくべきだ」と指摘しました。
一方、今回のイベントで3本の苗木を植えた理由について、今年の「植樹の日」のキャッチフレーズが「イラン人1人に、3本の苗木」だったとして、「この言葉通りに、すべてのイラン人が 3本の苗木を植えたなら、政府の打ち出した、イラン暦1402年(2023年3月21日~)より4 年以内に10億本の苗木を植えようという計画が実現することになる」と説明しました。
そして、環境を守るために苗木を植えることの重要性を説き、人々の助けがあれば10億本の植樹も可能であることを強調しながら、「専門家らが提言したのは、果樹を植えるほかに、価値ある木材として使える樹木も植えることで、その輸出により国の経済を潤せる可能性があるというものだった」と述べました。
また、経済問題に関して、一つの製品で経済を支えてきた結果が現在のイランの状況であると説明し、「我が国は自国の通貨価値(下落)、インフレ、物価高騰という問題を抱えている」と指摘しました。
その上で、問題解決に向けて当局が努力しているとし、「当局の責任者らは、国民の問題を正しい解決に導く道を見つけるため、可能とされるあらゆる経済的方法を駆使しなければならない」としました。