8月27日はイランの学者ザカリヤー・ラーズィーの日
(last modified Sun, 27 Aug 2023 07:20:13 GMT )
8月 27, 2023 16:20 Asia/Tokyo
  • イラン学者ザカリヤー・ラーズィー
    イラン学者ザカリヤー・ラーズィー

今年の西暦8月27日(イラン暦1402年シャフリーヴァル月5日)は、イスラム世界の著名な学者であったイラン出身のムハンマド・ザカリヤー・ラーズィーが生まれた日です。

ムハンマド・ザカリヤー・ラーズィーは、イスラム暦251年(西暦865年)にテヘラン南方の街・レイで生まれました。

ラーズィーは若い頃から錬金術と化学を学んでいました。しかし、錬金術で出る蒸気や煙により目が炎症を起こし、治療しようと医者を訪れた時、治療費としてアシュラフィー金貨を500枚を受け取った医者から「これが錬金術というものだ。君のやり方(は実際に黄金を手に入れられるようなもの)ではないよ」と言われたのをきっかけに、この学問を離れたといわれています。

ラーズィーはその後医学を学びはじめ、同時代の全ての医者が振り仰ぐ存在となり、その名声は、アラブ人からも「イスラム教徒たちの医師」と呼ばれるまでに高まりました。ラーズィーはさらに、その著書がアラビア語で書かれたことから、ローマ帝国時代のギリシアの解剖学者でその理論がルネサンスまでの1500年以上にわたり医学の正典とされたガレノスにちなみ、「アラブのガレノス」とも呼ばれました。

ラーズィーは、当時学問の中心地でもあったレイやバグダッドの有名な病院で医師らの監督にあたったほか、エタノールを発見するという大きな功績も残しています。

ラーズィーの著書は、医学関連56冊、自然科学関連33冊、哲学関連17冊、イスラム神学関連14冊、化学関連22冊、その他の諸科学関連の、あわせて184冊に上るとされています。

イランでは、ラーズィーの誕生日として最も可能性が高いとされているシャフリーヴァル月5日を、この偉大な学者を記念する日に制定しています。

 


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