イラン外交戦略評議会議長、「パレスチナ単独の国家樹立が我が国の考える解決策」
イラン外交戦略評議会議長で外相を務めたこともあるハッラーズィー氏が、「パレスチナの将来についての全住民投票による決定が、この地に平和をもたらしうる唯一の民主的解決だ」と述べました。
ハッラーズィー議長はフランス24チャンネルスペインとのインタビューで、「我が国のパレスチナ危機に対して取っている立場および提示する解決策は、(入植者を含まない)本人がずっとパレスチナの地で暮らしてきたイスラム教徒・キリスト教徒・ユダヤ教徒の全員で、単独国家を樹立することである」と述べました。
続けて、「パレスチナの将来については、全住民投票が実施されるべきである。パレスチナの人々がパレスチナの自由という理想を守るのは、政党な行為だ」と強調しました。
また、「パレスチナの抵抗組織は常にイランの支援を受けてきたが、今回のパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスとシオニスト政権イスラエルとの間の戦争には、我が国は関与していない。レバノン、イエメン、イラクといった各国でも、抵抗組織は自らでその行動を決めている」と説明しました。
その上で、「我が国の立場は、戦争は拡大すべきではないというものだ。なぜなら、シオニスト政権イスラエルが取ってきたような行動が続けられれば、戦争拡大を阻むものは何もなく、抵抗の枢軸も地域諸国も戦争に参加することになり、地域で大規模な戦争の勃発につながっていたからだ」と指摘しました。
一方、「シオニスト政権は、ガザに住むパレスチナ人をエジプトへ、あるいは、ヨルダン川西岸に住むパレスチナ人をヨルダンへと、強制的に移住させたいと考えている。このような行為は新たな状況を生み出すことになるが、エジプトとヨルダンはこの行動に同意することはないだろう」と述べました。
そして、「パレスチナ人は、他人が言う通りにさせようとする言葉に耳を貸すことはなく、自分たちの権利を守っていく。ハマスは、完全に(状況の)統制ができていることを証明し、シオニスト政権に大きな損害を与えた」と強調しました。