イラン大統領が岸田首相と電話会談「イスラエルは米の支持でガザ攻撃継続」
イランのライースィー大統領は日本の岸田首相と電話会談し、アメリカがシオニスト政権イスラエルの戦争犯罪を支持しているとし、「イスラエルは米の支持のもとガザで大量虐殺などの戦争犯罪を継続している」と述べました。
イルナー通信によりますと、ライースィー大統領はこの中で、「イスラエルはアメリカの直接支持のもと、400件以上の国際決議を無視し、(10月7日の)ガザ攻撃開始以来、広島型原爆7発分に相当する破壊力の爆弾を投下している」と述べました。
その上で、「アメリカは恥知らずに、他国にシオニスト政権イスラエルの犯罪に対して自制するよう呼びかけているが、それはイスラエルが平然と戦争犯罪をできるようにするためだ」としました。
そして、イスラエル軍がガザで行っている戦争犯罪を「現代史最大の悲劇」と形容し、ガザやパレスチナについて正しい現実を伝える必要があるとし、75年間におよぶ占領、殺戮、住宅や土地の破壊、天井のない監獄と呼ばれるガザ封鎖などの例を挙げました。
ライースィー大統領はこれを踏まえ、「各国の指導者がパレスチナ問題について正しい決断を下すには、75年の間にパレスチナの人々に対して行われてきたことを正確に知る必要があるが、それは難しいことではないはずだ」と述べました。
そして、「日本をはじめ世界各国が自国民を対象に国民投票をすれば、明らかにパレスチナを支持する結果が出るだろう。たとえ西側諸国がそのような国民投票に反対しているとしてもだ」としました。
ライースィー大統領はまた、「各国の指導者の沈黙や消極姿勢がシオニスト政権をつけあがらせることになる。各国が停戦、ガザへの支援提供、封鎖解除、パレスチナ人の権利実現の4つを外交活動を通じて真剣に追求するべきだ」としました。
一方、一部の欧州首脳がイランの核活動について言及したことに関し、ライースィー大統領は「イスラエルの核活動はどの国際機関の監視を受けているのか? どの国際機関がイスラエルに核弾頭の保有を許可し、ガザの人々に脅威を与えているのか?」と述べました。
これに対し岸田首相は、ガザ情勢に対するライースィー大統領の姿勢を評価し、ガザの人道状況に懸念を表明し、即時停戦・人道支援提供の必要性を強調しました。
また、日本とイランの関係が伝統的な友好関係にあるとし、様々な分野での関係発展を期待するとしました。