ロシア外相が、イランの領土保全を改めて強調
ロシアのラブロフ外相は、イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相とここ5日の間に2回電話会談し、「ロシアは無条件でイランの領土保全を尊重する。これは不変のテーマだ」と述べました。
ファールス通信によりますと、両外相は26日火曜夜、過去5日間で2回目の電話会談を行い、アゼルバイジャン・アルメニアをはじめとする南コーカサス情勢、イラン・ロシアの両国関係、その他の地域・国際問題について話し合いました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの中で、アゼルバイジャンとアルメニアの和平交渉の進展を歓迎するとし、イランとして地域の安定と平和の確立を支持すると表明しました。
これについてはロシア大統領府のペスコフ報道官も同日、アゼルバイジャンとアルメニアが平和条約締結の用意ができていると述べました。
一方、ラブロフ外相はアミールアブドッラーヒヤーン外相に対し、イランがEEU・ユーラシア経済連合と自由貿易協定を結んだことに祝意を示し、「イランとロシアおよびEEUの経済関係発展にとって大きな一歩」としました。
ラブロフ外相はまた、「ロシアはイランの領土保全を心から、無条件に尊重する。このことはロシアにとって不変のテーマだ」と述べました。
ラブロフ外相は22日金曜にもアミールアブドッラーヒヤーン外相と電話会談をしていました。これは、モロッコで開かれたロシア・アラブ協力フォーラムで、ペルシャ湾上のイラン領3島に関する根拠のない主張を盛り込んだ声明が出されたことを受けてのものでした。この声明の発表は、イラン外務省が同国駐在のロシア臨時代理大使を呼び出し、抗議文書を渡すという事態をも引き起こしました。
ラブロフ外相は他にも、イラン北部ギーラーン州の中心都市ラシュト及び、同州の国境都市アースターラー間の鉄道敷設における両国の協力に言及し、このプロジェクト実施のためロシア国内での手続きはすべて完了したとし、両国の協力拡大計画の推進にむけたロシアの意志を強調しました。