イランが、NATO事務総長の根拠ない疑惑に反論
(last modified Wed, 31 Jan 2024 05:41:54 GMT )
1月 31, 2024 14:41 Asia/Tokyo
  • キャンアーニー・イラン外務省報道官
    キャンアーニー・イラン外務省報道官

キャンアーニー・イラン外務省報道官が、ストルテンベルグNATO北大西洋条約機構事務総長のイランによる地域への干渉をめぐる疑惑を提示した発言を、事実無根だとして非難しました。

ストルテンベルグ事務総長

 

ストルテンベルグ事務総長は最近、イランが西アジア地域の情勢不安を扇動していると主張し、「イランは、紅海で船舶を攻撃するテロリストを支持していることから、責任を取るべき立場にある」と述べていました。

キャンアーニー報道官は、ストルテンベルグ事務総省のこうした事実無根の発言を非難するとともに、「NATO事務総長から提起された一連の主張は、ブラックジョークじみている。というのも、NATOやその一部の加盟国こそ、西アジアや世界のそのほかの地域での軍事行動に加え、破壊的な干渉政策の立案や実施、そして植民地主義政策という黒い経歴を持ち、地域のみならず全世界で情勢不安や不安定の主要な元凶となってきただからだ」と述べました。

また、「イランの主要な政策は常に、善隣外交と相互尊重の原則の枠組みに沿った近隣諸国との関係強化を基盤としてきた」としています。

さらに、「安全で安定・反映した豊かな地域の実現を目指すことと同時に、外国の干渉を否定することは、常にわが国の外交政策で明白な原則の一つとされている」と語りました。

イランは、先だってのパレスチナ・ガザ戦争の勃発当初から幾度となく、パレスチナ国民に対するシオニスト政権イスラエルの継続的な攻撃と、ガザ及びヨルダン川西岸のパレスチナ人虐殺に対するアメリカの包括的な幇助による地域での紛争範囲拡大の危険について警告してきました。

イランはまた、米軍による再三かつ恒常的なイラクとシリアの国家主権への侵害、さらにはイラク、シリア、イエメンの集団組織や民衆に対する爆撃や攻撃こそが、こうした情勢不安のサイクルを助長しているとみなしています。そこから、故に地域内の米軍基地への攻撃にイランが干渉していたとする主張は、紛争の地理的範囲を拡大し、ガザで米の政治・軍事・資金面での全面的な後方支援により続行されているイスラエルの大量虐殺から一般世論の視線を逸らす目論見としてとらえられるべきだと言えます。 

イランは、正当な自己防衛および、侵略者や占領者への抵抗という合法的な権利への支持を常に続けており、このことを何度も強調してきました。しかしそれは、抵抗勢力の行動や作戦への干渉を意味するものではないのです。

 


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