イラン最高指導者がイラン暦新年にあたりメッセージ、「ガザは世界で最もつらい出来事」
イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、20日のイラン暦新年1403年の年明けにあたりメッセージを発表し、国民に祝辞を述べました。また、今年のスローガンを「国民参加による生産飛躍」としました。
ハーメネイー師はこのメッセージで、殉教者や初代最高指導者ホメイニー師を偲び、イラン国民が季節としての春と精神的春の双方を享受できることを祈ると述べました。
そして、昨年のよい出来事として、イランの科学・テクノロジー進歩、インフラ生産、(パレスチナ解放を訴える)世界コッズの日や革命記念日への人々の大々的な参加、(今月1日の)国会議員および専門家会議議員選挙の円滑な実施、政府の政治・経済分野における国際的活動を挙げました。
また、つらい出来事としては、インフレなどの国内経済や国民生活の圧迫、1月の故ソレイマーニー革命防衛隊司令官の命日に起きた南東部ケルマーンでのテロ事件、スィースターン・バルーチスターン州の洪水、複数回にわたって発生した治安要員に対するテロなどを挙げましたが、その中でもシオニスト政権イスラエルによるガザ攻撃を「最もつらい出来事」としました。
ハーメネイー師は今年のスローガンを発表するにあたり、昨年のスローガン「インフレの抑制と生産の成長」について、「望んでいたほどの達成はできなかった」としました。その上で、「このような重要課題については、1年という短期間で成果を出せると期待すべきではない」「今年も国の主要課題は経済である。イランの大きな弱点はここであり、より精力的に取り組まなければならない」と述べました。
そして、国民の参画なくして生産の飛躍はないとして、「国民の生産への参加を妨げるものを取り除き、国民の大きな可能性を活発にすべきだ」と述べました。
ハーメネイー師は、シーア派12代イマーム・マフディーの再臨を祈念して演説を終えました。