米議会に現れた現代のヒトラー：イスラエル首相の訪米・演説に対するイランメディアの反応
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米議会に現れた現代のヒトラー：イスラエル首相の訪米・演説に対するイランメディアの反応
イランの各メディアは、シオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相がアメリカ議会で演説を行ったことを報じるなかで、同首相が戦争犯罪者であることを改めて指摘しました。
【ParsTodayイラン】ネタニヤフ首相が今月25日、数カ月にわたりパレスチナ・ガザで大量虐殺をはじめとした人道に対する犯罪を行っているにもかかわらずアメリカ議会で演説を行ったことは、イランの各メディアで様々な形で報じられました。
この記事では、そのような報道の中から主なものをご紹介していきます。
米議会でのネタニヤフ首相へのスタンディングオベーションにイラン次期大統領が反応
ハムシャフリー紙オンライン版は、イスラエルのハアレツ紙を引用した記事で、ネタニヤフ首相の演説中に拍手が続けられた一方で議事堂の外では同首相に対する激しい抗議が行われていたとし、「このスタンディングオベーションは、ネタニヤフ首相が米議会で必要な支持を集めたような印象を与えるかもしれないが、実際には、民主党を中心とした何十人もの議員が議会に姿さえ見せていなかった。サンダース上院議員を含む一部の者たちは、ネタニヤフ首相を嘘つきの犯罪者だと名指ししている」と説明しました。
その上で、この演説へのスタンディングオベーションについてイラン次期大統領ペゼシュキヤーン氏がXに投稿した、「罪のない人々や寄る辺ない子どもたちの殺害という犯罪を不問にすることはできない。また、犯罪者の禊を拍手喝采で行うことも不可能だ。罪のない人々の血は、決して圧政者を許さない。『暴虐を行った者たちは、どのような罰を受けるかすぐに知ることになるだろう』（コーランの一節）」というポストを取り上げました。
米労働者の税金は、なぜイスラエル軍につぎ込まれるのか？
ドンヤーイェ・エグテサード紙は、「UAW全米自動車労働組合のメンバーである労働者らは、議会でのネタニヤフ首相の演説に抗議しホワイトハウス前に集まった。同組合は、ガザ停戦に尽力する米ネットワークの一部として、自分たちの納めた税金がイスラエル軍につぎ込まれないようにするために団結することを表明した。参加者らは、ネタニヤフ首相の白黒写真の上に血を象徴する赤色を塗ったプラカードを掲げて、同首相が議会に出るのを禁じるよう要求した」と伝えました。
「外国当局者による最悪の米議会演説」と形容されたネタニヤフ首相の演説
メフル通信は、ネタニヤフ首相の議会演説を一部の米当局者が批判したことを取り上げ、「ペロシ元米下院議長は、イスラエル政権とパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの捕虜交換合意定の話が進展していないことを強く批判しながら、米議会でのネタニヤフ首相の演説を”外国当局者による最悪の演説”だったと評した」と伝えました。同氏のXへの投稿は、「今日ネタニヤフ首相が米議会において行った演説は、米議会で演説する栄誉を得た外国当局者としては最悪のものだった」というものでした。
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演説でネタニヤフ首相が米国民を侮辱
ニュース分析サイトのアスレ・イーラーンは、「ネタニヤフ首相は米議会での演説で、自身を招待した国の国民である、数カ月にわたりガザでのイスラエル政権による虐殺に抗議している数十万人の人々を”愚か者”と呼んだ。同首相は議会への招待者だったものの、議員の約5分の1は（演説の日に）議会に出ることを拒否した。さらに、上院・下院の一部は、共和党員である下院議長が戦争犯罪者であるネタニヤフ首相を議会に招き演説したことを批判した」と伝えました。
米議会でのネタニヤフ首相演説の陰で大量の抗議
タスニーム通信は、「今回のネタニヤフ首相の米国訪問にはイスラエル人捕虜の家族の一部が同行していたが、ネタニヤフ首相の演説中に、Tシャツで『今すぐ（捕虜交換）合意を』というスローガンを見せたために、議会から連れ出され拘束された。加えて、同日の議会には民主党の上級幹部や著名な議員も出席していなかった」としました。
民主党は、上院・下院に263人の議員がいますが、そのうち上院23人・下院112人の計135人が、ネタニヤフ首相の演説をボイコットするため議会に出席しませんでした。その中には、前述のペロシ氏のほか、カマラ・ハリス副大統領や、アダム・シェフ、ジェームズ・クライバーン、ベニー・トンプソン、バーニー・サンダース各氏もいました。
民主党ではネタニヤフ首相ボイコットの波が年々拡大しており、現在は議員の半数以上に及んでいます。ネタニヤフ首相が2015年に演説を行った際、これをボイコットした民主党議員はわずか56人でした。
トルコ大統領がネタニヤフ首相演説めぐり米議会を非難
イスナー通信は、トルコのエルドアン大統領が米議会でのネタニヤフ首相の演説を非難し、「世界は、米議会において大量虐殺者が拍手喝采を受ける様子を目の当たりにした。米国は、民主主義と人権について常に世界に語っているが、ネタニヤフ首相は”現代のヒトラー”であり、米議員らは、同首相のために式典を行ったことを恥じ入るべきだ。しかし、彼らはそうしない」と述べたと伝えました。
エルドアン大統領はさらに、英誌ランセットに掲載されたガザ戦争の死傷者数に関する最新統計に言及し、「15万人以上のパレスチナ人の死の責任を負うべき殺戮者が歓迎を受けただけでなく、その妄想入り混じった演説が拍手喝采された瞬間、我々は（米議会における）知力の欠如に直面した」と指摘しました。
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