ペルシャ湾・イラン・インド洋を結ぶマクラーン戦略特区
9月 08, 2024 19:30 Asia/Tokyo
イラン南東部のマクラーン戦略特区は、その地理的位置から政治・経済にとって高い重要性を有する場所です。
【ParsTodayイラン】マクラーン戦略特区はイラン南東部スィースターン・バルーチスターン州とホルモズガーン州にまたがる地域で、ペルシャ湾、オマーン湾、インド洋といった3つの海を結ぶ重要な拠点として、その開発は大きな可能性を秘めています。
マクラーンの持つ重要性のひとつに、その地理的特性があります。陸路ではアフガニスタンやパキスタンとつながり、その先には中央アジアがあります。海路ではオマーン湾という世界の重要な航路に面しており、その向かいにはペルシャ湾岸諸国があります。
こうした特徴から、専門家らはマクラーンを「黄金の門」と形容しています。
マクラーンはホルモズガーン州ジャースクからパキスタン国境までの一帯を指します。その中にあるスィースターン・バローチスターン州チャーバハールは、鉄鋼や石油化学といった各種産業拠点が立ち並び、将来鉄道網が整備されれば、こうした産業拠点に物流ルートがアクセスできることになります。
マクラーンはまた、政治・安全保障分野においても重要な地域で、この一帯が発展することはペルシャ湾地域の安定にも役立ちます。
マクラーンは541キロにおよぶ海岸線を有し、水産業を中心とした雇用創出においても大きな可能性を秘めています。
また、この地域では昔からラクダの飼育が行われており、それを生かした畜産業の発展も期待されています。
このようにマクラーンは海外からの投資を呼び込むことで、地域の発展に大いに貢献すると見込まれています。そして、その戦略性の高い地理的位置から、世界貿易の中でも高い地位を有することが予想されています。