アルメニアのイラン学者:「イランにあるアルメニアの遺産は敬意を持って保存」
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アルメニアのイラン学者、ヴァルダン・ヴォスカニヤン氏
イランの隣国アルメニアのイラン学者、ヴァルダン・ヴォスカニヤン(Vardan Voskanian)氏が、「イランがアルメニアの文化遺産の保存に努めていることは極めて価値あるものだ」と語りました。
【ParsToday国際】アルメニア人のイラン学者、ヴァルタン・ヴォスカニアン氏は今月16日、「誠に遺憾ながら、キリスト教世界の大部分は、イランにおいてアルメニア人の伝統が敬意を持って保持されてきたという事実を知らない」と述べています。
また「地域諸国とイランを比較した場合、残念ながら一部の国ではアルメニア人の文化遺産が守られていないばかりか、その歴史を歪曲しようとする動きが見られる。一方、イランでは我がアルメニアの遺産が敬意を持って保護・保存されており、世界遺産登録への取り組みさえもなされている」とコメントしました。そして「イラン以外の国で、政府が他の社会の文化遺産をユネスコ世界遺産に登録しようとしている国の例は聞いたことがない」とし、「イランにおける宗教観光の観点から見たアルメニア人の文化的重要性は、西アジアではほとんど見られない非常に興味深い状況を示している。イランは、イスラムの遺産とイスラム以前の遺産、特にゾロアスター教の伝統と宗教、そして先祖代々の地元キリスト教徒の遺産の両方に配慮している国である」と述べました。
イラン研究で世界が同調
この点について、21カ国から50名を超えるイラン学者が最近、イラン南部ファールス州の中心都市シーラーズに一堂に会し、2日間にわたる専門家パネルで最新の研究成果を共有しました。このイベントでは、オマーン出身のイラン学者バドル・アル=アブリ氏が17日月曜、イランにおける宗教的・文化的多元主義というテーマを振り返り、地域における文化的多様性の重要性を強調するとともに、「イランのこうした文化的・政治的多様性を称賛すべきだ」と語っています。またイランの独自の特徴に触れ、「イランでは、民族、宗教、言語、口語、さらには服飾や食文化に至るまで多様な文化が見られる。イランはまさに、こうした多様性の宝庫である」と結びました。

