戦時下のイラン外交:ハーメネイー師顧問のレバノン・シリア訪問が持つ意味
(last modified Sun, 17 Nov 2024 09:13:00 GMT )
11月 17, 2024 18:13 Asia/Tokyo
  • 戦時下のイラン外交:ハーメネイー師顧問のレバノン・シリア訪問が持つ意味
    戦時下のイラン外交:ハーメネイー師顧問のレバノン・シリア訪問が持つ意味

イラン最高指導者ハーメネイー師の顧問を務めるアリー・ラリージャーニー氏(前国会議長)がイスラエルの攻撃にさらされるレバノン・シリア両国の首都を訪問したことは、重要な意味を持っています。

【ParsTodayイラン】ラリージャニー氏は14日、最初の訪問地シリア・ダマスカスに到着し、同国の高官らと会談し、翌日はレバノン・ベイルートを訪問しました。ベイルートにはこの40日間でアラーグチー外相やガーリーバーフ国会議長などイラン要人の訪問が相次いでおり、ラリージャーニー氏が3人目となります。

今回のラリージャーニー氏のレバノン訪問がメディアの注目を集めているのは、首都ベイルート空港周辺が連日のようにイスラエル軍に攻撃されている中での出来事だからです。今回の訪問はSNS上でも大きな反響を呼びました。

イランの放送作家であるアリー・モフタールザーデ氏は自身のXに、ラリージャーニー氏の行動をシーア派3代目イマーム・フセインに例え、その勇敢さを称えました。

また、別のXユーザーも、「イラン人にとって恐れという言葉を知らない。これがイスラエル高官であれば、シェルターに逃げ込んでいただろうが、ラリージャーニー氏は前へ前へと進んでいく」と投稿しました。

 

ラリージャーニー氏のシリア・レバノン訪問が持つ意味

 

第1のメッセージ:イランはいかなる状況下でも抵抗の枢軸を支援する。この方針は、メディアによるデマや印象操作などには左右されない。

 

第2のメッセージ:西側メディアはシリアがイランから距離を置き、他のアラブ諸国・西側諸国に接近しているという印象操作を行っているが、今回のラリージャーニー氏訪問はイラン・シリア両国がこれまでどおり関係発展を目指していることを示している。

 

第3のメッセージ:ラリージャーニー氏の訪問と時を同じくして、駐ベイルート米国大使がトランプ次期大統領自らが起草したイスラエルとヒズボッラーの停戦案をベリ国会議長に提示したと伝えられた。イランは、押し付けられた停戦ではなく、レバノンにとっての本物の停戦を支持する。

 

第4のメッセージ:西側メディアがイランとレバノンの間に対立が生じていると報じているが、これはベリ国会議長も否定している。ラリージャーニー氏の訪問はイランとレバノンの協力関係が揺るぎないものであることを示した。

 


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