最高指導者によるパレスチナ人の統一と抵抗の強調
(last modified Thu, 15 Dec 2016 10:59:09 GMT )
12月 15, 2016 19:59 Asia/Tokyo
  • 最高指導者によるパレスチナ人の統一と抵抗の強調

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「シオニスト政権イスラエルの支持者が、パレスチナ問題を忘れさせるために常に危機を作り出しているにも拘わらず、この聖なる土地は、パレスチナの人々と各グループの抵抗や神の道における戦いにより、解放されるだろう」と強調しました。

アミーンザーデ解説員

ハーメネイー師は、14日水曜夕方、パレスチナ・イスラム聖戦運動のラマダン・アブドラ事務局長、および、その随行団と会談し、アメリカとイスラエルの地域における目的に触れ、アメリカは大悪魔であり、地域の問題の主な要因だとし、アメリカの同盟国である地域の小さな悪魔たちによる現在の危機への関与について、「彼らの目的は、パレスチナ問題を地域の世論にとって色あせたものにし、彼らの記憶から消すことにある」と述べました。

 

パレスチナの闘争は、歴史の中で、数々の困難や妨害に直面しました。その中で、パレスチナ人が蒙った被害は、主に次の3つです。まず、イスラエルが生まれて以来、パレスチナ人が蒙った最大のダメージは、一部のグループの逸脱した妥協的な流れであり、彼らは、シオニスト政権の本質を知ってか知らずか、敵と和解しようとしました。その結果、パレスチナの運命が、地域の堕落した政権の手に委ねられ、パレスチナの真の抵抗がダメージを受けることになりました。パレスチナ人の弾圧の拡大、パレスチナ領土、特にヨルダン川西岸の占領の継続、シオニスト入植地の拡張、これらが、その破壊的な流れの結果です。

第二の流れは、10年に及ぶ封鎖と劣悪な生活条件です。それは200万人を超えるガザ地区のパレスチナ人を困難な状況に置き、抵抗への意志を失わせています。

第三の流れは、テロ組織ISISなどの出現によって起こった一連の出来事であり、それはシーア派とスンニ派の対立、宗教戦争と見なされようとしています。

「アメリカがこれらの流れの元凶である」としたハーメネイー師の表明は、この問題に関する明らかな分析を示しています。ハーメネイー師は、様々な出来事を起こし、危機に宗教的な要素を絡めようとしたアメリカとその地域の同盟国の努力に触れ、こうしたプロパガンダに反し、シリア北部アレッポやイラク北部モスル、その他の地域のスンニー派の人々は、テロリストによって大量に殺害されたが、これらの危機はシーア派やスンニー派とは関係がないとしました。

こうした組織的な流れの目的のひとつは、パレスチナ問題を脇に追いやることです。そのため、彼らは、シリアやレバノンなど、イスラエルとの闘争の先頭に立つ国々を危機や内戦に巻き込み、イスラエルのために安全なわき道を作りました。ハーメネイー師の言葉を借りれば、これらのグループの役目は、暴動を作り出すことです。そのため、彼らに対し、賢明さを保ちながら、力強く対抗することが必要です。

パレスチナは、それを忘れさせようとする努力にも拘わらず、地域情勢の中心にあり、パレスチナの目覚めた若者たちは、行動のイニシアチブを発揮し、抵抗運動を追求しています。イスラエルに与えられる大きなダメージ、そしてミサイルの使用が、イスラエルの目論見を崩しています。イスラエルは、強力な防衛システムを利用してもなお、この政権の侵略に対する抵抗勢力の対応に応じることができていません。パレスチナ抵抗運動は、スローガンではなく、真の戦いの中で、革命的な動きを続け、聖なる戦いの精神を保持することで、パレスチナの踏みにじられた権利を取り戻そうとしていることを示しました。ハーメネイー師が、ラマダン・アブドラ事務局長との会談で語ったように、シオニスト政権は最後には消滅し、パレスチナ人が一丸となって戦えば、25年後までに、イスラエルは実質的に存在しなくなるのです。