一日一冊、本の紹介(51)
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喜びの儀式や祝祭は音楽を伴うものであり、祝祭に音楽のない文化はないと言っても過言ではありません。
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1月 28, 2017 16:11 Asia/Tokyo
  • 一日一冊、本の紹介(51)

喜びの儀式や祝祭は音楽を伴うものであり、祝祭に音楽のない文化はないと言っても過言ではありません。

こうした中、喜びをあらわす手段は、さまざまな文化において異なる形を取っています。その結びつきの形や理由について、民族音楽学の分野で多くの研究が行われてきました。

「イランの地方文化における音楽と祝祭」という本は、音楽研究者のサーサーン・ファーテミーによる最新作です。この本は9章から成り、イランの各都市の文化における祝祭と音楽、特に伝統的な祝祭の音楽について取り上げています。

この本で述べられているイランの文化とは、地理的、政治的な枠を超えたものです。ここでは、民族的な特徴が、イランの現在の国境を超え、ブハラやドゥシャンベといった地域の人々も含むものとなっています。これらの地域の人々は、イランの文化やその音楽体系と、否定できない共通のルーツや古い結びつきを有しています。テヘラン、ブハラ、ドゥシャンベ、バクーといった都市の伝統的な祝祭の音楽に関する研究は、この本の興味深い箇所のひとつです。

この作品では、祝祭、音楽、集団の喜びの間の関係、研究対象となる音楽の構造上の特徴と社会におけるその変化について述べられています。この本は、娯楽としての音楽に注目し、そのために、調査の重要な部分が祝祭にあてられています。祝祭は、中央アジアにおいて重視されてきました。

この本の著者のサーサーン・ファーテミーは、パリの大学で民族音楽学の博士号を取得し、現在、テヘラン大学で教鞭を取っています。