思想家の考えるイスラム革命(9)
(last modified Thu, 07 Feb 2019 20:30:00 GMT )
2月 08, 2019 05:30 Asia/Tokyo
  • ハ`ーメド・アルガー
    ハ`ーメド・アルガー

イスラム革命の勝利から40周年に際し、イスラム革命に対する西側の思想家の見解をご紹介しています。

1979年のイスラム革命は、世界の政治関係を変える上で大きな役割を果たしました。イランイスラム革命の世界における重要性により、政治学者や政治学の思想家、文化学者、宗教学者、社会学者などが、それぞれ、この現象について分析し、それが起こった原因やその結果について検証しました。イランのイスラム革命に関して何百という論文や書籍が記されたことは、そのことを物語っています。

革命について研究した一部の西側の学者は、ロシア、フランス、イギリスの革命の間には類似点があり、それが革命の自然な歴史という理論が生まれる要因になったとしています。この思想の研究者は、過去の革命は多かれ少なかれ、同じようなプロセスを歩み、それは回避できない自然な流れだとしています。こうした思想の代表的な研究者には、クレーン・ブリントンとべディ・エドワーズがいます。

クレーン・ブリントン

 

しかし、イスラム革命はこうした理論を否定しました。イスラム革命は、他の革命に似た側面も持ちますが、同時に、その政治的、社会的な状況は、根本的な違いを示しています。

 

イランのイスラム革命と、ロシアやフランスの革命との大きな違いのひとつは、イランの都市や農村の全ての階層の国民が革命に参加したことです。フランス革命に参加したのは、貴族やブルジョワ階級のみで、地理的にもパリに限られていました。ロシア革命でも、参加したのは工場の労働者や兵士のみで、モスクワなどの一部の都市に限られていました。しかし、イランのイスラム革命は、あらゆる階層の国民が、主要都市を中心に全国で同時に参加しました。そのため、イスラム革命の特徴のひとつは、幅広い層の国民が参加したことだといえます。これは他の革命と比べても非常に顕著でした。

バークレー大学のイスラム学とペルシャ語の研究者だったハ`ーメド・アルガーは、これに関して次のように語っています。

 

「イランのイスラム革命の特徴のひとつは、幅広い階層の国民が参加したことだった。フランス、ロシア、中国の革命は、常に内戦を伴ったものだった」

ハ`ーメド・アルガー

 

イギリスの国際政治学者のフレッド・ハリディはこう語っています。

 

「幅広い階層の国民が参加したという点で、イスラム革命は歴史上の最大の革命である」

フレッド・ハリディ

 

これについて、アメリカの研究者は次のように語っています。

 

「イランの革命は、完全に一般的なセオリーとは異なるものだった。この革命は社会的な革命である。と同時に、王制の打倒につながった出来事は、フランス、ロシア、中国の革命について提起していた事柄を否定した。イランの革命は明らかに民主的なものであり、イランにおける社会経済、社会文化の基盤となる関係を根本から覆した。この革命は実際、歴史的、社会的な大革命である」

 

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