イラン国家安全保障最高評議会、「米はシリア危機解決のプロセスをかく乱する要因」
4月 09, 2017 17:32 Asia/Tokyo
イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記が、「シリアに対するアメリカのミサイル攻撃は、シリアのアサド政権に対する圧力強化と、シリア危機収束のプロセスのかく乱を目的に行われた」と語りました。
アメリカは7日金曜、シリア北西部イドリブで同国の政府軍が化学兵器を使用したとする口実を捏造し、シリアの空軍基地をミサイル攻撃しました。
IRIB通信によりますと、シャムハーニー書記は8日土曜、ロシアの安全保障最高評議会のパトルシェフ書記と電話会談し、「アメリカによるこのような行動は、テロリストの士気を高めてしまうことに加えて、国連の監視下でのロシア、シリア、イランの政府間協力により行われているテロ対策に支障をきたすことになる」と語っています。
また、シリア・イドリブでの化学兵器の使用の信憑性を明確化するための国際的な独立調査委員会を結成する必要性を強調し、「近年、ロシアのイニシアチブにより国連の監視下でシリアの化学兵器の回収と廃棄処理が行われてきたことに注目すると、今回の行動は確実にシリアに対する軍事攻撃を正当化するための、第3者によるものと断言できる」と述べました。
一方、パトルシェフ書記もこの電話会談で、シリアに対するアメリカのミサイル攻撃を非難し、「アメリカの行動は、国際法に対する歴然とした違反であるとともに、独立国に対する明白な侵略行為、かつテロリストへの肩入れと見なされる」と語っています。
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