ドキュメンタリー・イラン(13);ケルマーン州の大モスク(日本語のナーレション付き)
今回は、南東部ケルマーン州にある大モスクの映像からご覧ください。
ケルマーンの大モスクの時計台は、イランで最も大きなモスクの時計台です。正午を知らせると、まもなくミナレットからも礼拝の時刻が告げられ、大空いっぱいに太陽が光り輝き、この聖なる場所の精神性あふれる雰囲気は最高潮に達します。人々は心をときめかせ、このモスクのアーチや壁がん、碑文、漆喰細工、色鮮やかな化粧タイル、唐草模様、イスラム書法の1つ・スルス体の文字を求めるのです。
そう、これこそケルマーン大モスクであり、別名としてモザッファリー大モスクとも呼ばれています。
このモスクに刻まれている日付によれば、このモスクが建設されたのは今から700年近く前とされています。このモスクには、東側、西側、北側の3方向に3つの扉が設けられており、建物全体の構造は玄関口、礼拝スペースにあるテラス、美しいミナレットと境内です。東側には、高さのある玄関口が設けられており、美しい化粧タイルで装飾されているほか、ムカルナスと呼ばれる、鍾乳石のように小さな尖った窪みが層を成して繰り返す形式の装飾が施されていることから、特別な重要性を有しています。
また、東側の入り口の扉にも美しい渦巻き装飾が施されており、コーランの章句が施されていることからさらに美しさを増しています。
そして、このモスクの最大の見どころは、イスラム教徒の礼拝の方角・キブラを示す壁がんであり、これは西側に設けられているとともに、この部分のほかに例のない化粧タイルによる装飾には黄色が使われています。壁がんの周りには、大理石が使われており、特に美しい文字により華やかなデザインを’生み出しています。
イラン式建築の特に際立った特徴は、その他の国と比べて適切なデザインや地理的環境、正確な計測、幾何学模様の使用にあるといえます。これらの特質を備えていることから、ケルマーンの大モスクの美しさがさらに引き立っています。
このモスクの建物は、左右対称の原則により設計されており、冬用と夏用の大きな2つのテラスなどがあるほか、イスラム建築にしたがって造られています。西側、北側、南側3つのテラスがあり、西側にあるテラスはキブラの方向に向かって造られています。
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