イランの国会と大統領の質疑応答、イスラム体制の民主主義の象徴
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イランのローハーニー大統領
イランのローハーニー大統領が、28日火曜、国会に出席し、議員の質疑に応じました。
イランイスラム共和国憲法第88条により、大統領に質疑を行うことは、国会議員の義務と権利の一つとされています。ローハーニー大統領は、通貨の暴落、経済の低迷、失業率の抑制に関する政府の対策の欠如、金融制裁の継続、外貨や製品の密輸に関する政府の管理能力の欠如に関する国会議員の質疑に回答しました。
経済に関する機能的な管理の欠如は問題のひとつですが、これらすべてが、イラン核合意やアメリカの核合意からの離脱と直接、関係しているわけではありません。とはいえ、アメリカの核合意からの離脱により、イランの経済的な状況が変わったのは事実です。この中で、政府の計画にも弱点や欠陥があったことは否定できません。さらに、国会のこの問題への関与が、政府と各機関の対立として解釈されるべきではありません。
イランのラーリージャーニー国会議長によれば、大統領が国会の会議に出席したことは、イランの民主主義の深さを示すものであり、国の最高位の関係者が、国民に対して回答する責任を持っていることは、イランと国民にとっての栄誉です。
国会国家安全保障委員会の委員であるナガヴィーホセイニー議員は、大統領への質疑は、国会と国会議員が、政府や大統領に敵対していることを意味するものではないとし、次のように語りました。
「我々の敵に、アメリカをつぶすと宣言する。国会はあなた方の傍らにいる」
ローハーニー大統領は、今回の国会における質疑応答は、民主主義と、宗教に基づく民主主義にとっての闘争の日だとしました。
このような見解は、イスラム体制における民主主義の大きな可能性を示しています。
明らかに、政府と国会は、体制において独立した2つの重要な柱であり、それぞれが大きな目標を背負っています。この責務を互いに協力することによって実現させなければなりません。
民主主義国家における政府の責務には、3つの側面があります。第一の側面は法的な責務です。法治国家とは基本的に法を施行し、政策を実施する部門は、法によって定められた権力に基づいて行動しなければなりません。第二の側面は、政治的な責務です。政府や行政機関は、国会と国民に対し、自分たちの政策や優先事項、その実施方法について説明する責務を負っています。第三の側面は、経済的な責務です。政府は、国会で決定された事柄を進めるために、国家の歳入を最良の形で費やす責務を負っています。
今回の国会議員の大統領に対する質疑の内容は、イスラム体制における民主主義的な思想の深さを示しています。民主主義体制は、実際、国民の権利と法を基盤にしており、誰もが他者に対して責任を負っています。
とはいえ、国会議員は、今回の質疑の中で、大統領のすべての回答に納得したわけではありませんでした。このため、5つの質疑のうち4つの問題に関しては司法府に付託されることになり、その後、司法府で審議された後、再び、国会に戻されて、国会が決定を下すことになっています。
イランの経済問題は、内と外の2つの側面を有しています。外的な側面は、制裁というアメリカの陰謀であり、その目的はイラン国民を屈服させることにあります。一方の内的な側面は、体制責任者が特に注目を強調しており、国会の28日の会議と国会議員が提起した質疑も、そのことを述べたものになっています。
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