イラン外相、「欧州は核合意に定められた自らの責務履行に必要な力や意思がない」
イランのザリーフ外相が、「ヨーロッパ側による、イランとの貿易を継続するために設立された貿易取引支援機関(INSTEX)の実働開始が再び遅延していることは、彼らが核合意に定められた自らの責務実施に必要な力や意思がないことを示している」と語りました。
ザリーフ外相は24日月曜、テヘランで記者団に対し、「INSTEXは最初の第1歩であり、完全に実施されていたとしても、核合意で約束されていたヨーロッパの措置の一部を網羅するに過ぎなかった」と述べています。
また、「ヨーロッパ側によるINSTEXの実働開始がまたもや遅延していることから、イランは核合意第36条にのっとり、自らの責務を縮小することになる」とし、「ヨーロッパ側が自らの安全保障維持にはしかるべき出費が必要であることを信じ、自らの責務を実施した場合にはいつでも、イランもこれに応じた形で自らの決定を見直す」としました。
さらに、パレスチナの処遇をめぐる、いわゆる世紀の取引に関しても、「聖地ベイトルモガッダス・エルサレムは売り物ではなく、パレスチナ人らも自らの国土や威信、先人から受け継いだ遺産を売りたくないと考えている。このため、世紀の取引の実施というアメリカの行動は、同国に対するパレスチナ人の怨恨と憎悪以外に、何も生み出さないだろう」と語っています。
ザリーフ外相はまた、イラン武装軍によるアメリカの無人偵察機の撃墜に関して、「これは自尊心を増す行動である。イランの領土保全に関しては協議不可能であり、いずれの国や勢力によるものであれ、わが国の領土への侵犯行為は、最も激しい反応を受けるだろう」と述べました。
ラジオ日本語のフェイスブックやユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://www.facebook.com/ParsTodayJapanese