駐英イラン大使、「核合意の失敗は、世界の安全保障に深刻な結果をもたらす」
イランのバイーディーネジャード駐英大使が、「核合意の失敗は世界の安全保障に深刻な結果をもたらすだろう」として警告しました。
イルナー通信によりますと、バイーディーネジャード大使は5日火曜、英ニュースチャンネル・スカイニュースのインタビューで、「核合意の相手諸国は、米国がこの合意から離脱して以降、その責務を果たすことができなかった。その一方でイランは、合意の存続に向けて措置を講じてきた」と強調しました。
また、「イランは核合意に則り一部の合意事項を縮小することで、合意の他の署名国に対しこのままの状況を維持することは不可能であると警告した。これら諸国が自国の責務をきちんと果たすよう求める」と語りました。
さらに、「イランは包括的共同行動計画としての核合意が完全に破棄されることのないよう、また相手国がその合意内容に戻るよう、働きかけている」と訴えました。
同大使は、米大統領との間でイランのミサイル計画を含む新たな合意をめざし会談する可能性について尋ねられると、「新たな合意をめぐって再交渉を行うことは、核合意全体を破壊することになる」と答えました。
イランのローハーニー大統領は5日火曜、同国が6日水曜からフォルド核施設で核合意の履行停止の第4段階に入ることを発表し、「核合意の全当事国は、イラン一国だけが一方的に核合意を遵守することはできないことを理解すべきだ」と強調しました。
米国は昨年5月8日、2015年に署名されたイランと5 + 1諸国との核合意から一方的に離脱し、核関連制裁の再発動を発表しました。
米国の核合意離脱から1年が過ぎる中、米国の制裁によるイラン経済へのダメージをヨーロッパ諸国が何ら手当てできていないことから、イランは核合意での自国の責務を段階的に停止する措置に踏み切りました。
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