視点、イラン最高指導者、「イランは全世界で強くあるべき」
(last modified Sat, 08 Feb 2020 12:00:49 GMT )
2月 08, 2020 21:00 Asia/Tokyo
  • ハーメネイー師
    ハーメネイー師

イラン全軍総司令官を兼任するイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「防衛分野をはじめとする全ての方面においてイランが強くなる必要性がある」と強調し、「戦争が勃発せず、また、(敵の)脅迫が収束すべく、強くならなければならない」と語りました。

ハーメネイー師は8日土曜朝、イラン空軍及び軍対空防衛部隊のスタッフや司令官らと会談し、「弱い事は、敵を(軍事)行動へと奨励する事になる」とし、「我々はいずれの国や国民をも脅迫する意図はなく、国家の安全保障維持や外部からの脅迫の阻止を求めている」と述べています。

イランが強くなる必要性は、イラン国民の敵が今日、これまで以上に公然とイランの前に立ちはだかり、イランに対する圧力行為や脅迫を目的にあらゆる機会や可能性を駆使しています。イラン国民の敵は確かに、イランとの直接的な軍事対決には至らないよう努力してはいるものの、彼らの陰謀を見逃したり、また敵の脅迫を見くびってはならないのです。

このことから、ハーメネイー師はイラン武装軍に対し、「イラン武装軍に対しては、様々な側面での防衛力の強化に向けた努力が求められる」とし、「アメリカの歴代大統領らが、同国政権の悪魔的な路線を水面下で進めていたならば、今頃はアメリカの政府責任者の逸脱や不和分離の助長、野望がむき出しになっていた。イラン国民の敵のこのような悪の路線は確実に失敗する」としました。

もっとも、過去の経験が示しているように、イラン国民は聡明さをもって脅威や脅迫への対抗において常に脅迫や制裁を抑止力や防衛力の強化の機会へと化しています。

ハーメネイー師はこれに関して、アメリカの対イラン制裁に触れ、「制裁は機会に変わり、犯罪行為としての制裁は国家を石油依存から救済し、諸問題の多くの解決につながりうる」と語っています。

アメリカのシンクタンク・アトランティックの視点から見て、西アジアにおいてイランが持つ影響力や地域的な力は、アメリカの軍事力に疑問を提示しており、またイランとアメリカの軍を軍装備の面から互角だとする専門家は非常に少ないものの、対外政策分野の有識者はもちろん、アメリカの政府関係者らでさえも様々な表現を用いて、西アジア、及び世界におけるアメリカにとっての最大の問題がイランであることを認めているのです。

非対称戦の様々な方法の使用、また直接対決の舞台での精鋭部隊の使用、そして西アジア地域での戦略的な勢力拡大は、イランのミサイル能力をはじめとした軍事力を適に対する抑止力へと転換させた要素とされています。

専門家らの考えでは、アメリカ政府は今なおイランと言う地域的な問題を解決するための道のりははまだ遠い、と見られています。

フランスの作家アントワーヌ・コポラニは、フランスの雑誌ル・ポワンに掲載された記事において次のように述べています。

「アメリカの最重要目的はイランの弱体化をはかることである。これが実現すれば、中東でのアメリカの戦略の一部も実現されることになる」

アメリカは、誤った解釈に基づき、虚偽やデマの拡散や脅迫により、地域のバランスを変化させられる、と思い込んでいました。しかし、これに関してアメリカは1つの不可避の事実に直面しています。その事実とは、イランの否定しがたい影響力です。

ハーメネイー師はさらに、敵の手口や手段が複雑化していることに触れるとともに、「逆に、イランの方法や手段もこれまで以上に複雑化している。すなわち、国家の様々な部門でのやり方が完全に論理的かつ進歩し、複雑化し、国家の戦略の奥深くを確保し、敵の息の根を止めている」と語りました。

イランは、敵の陰謀や妨害行為をものともせず、自らの力を日々増強しており、この力という後ろ盾に、過剰な要求を押し付ける強行者に対抗し、またイスラム革命の第2の歩みにおいても、これまでどおりに全ての分野において力強く進歩の道を歩み続けていくと思われます。

 

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