視点:イラン国会の非難声明ーIAEA定例理事会による反イラン決議
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イラン国会
「イランは、NPT核兵器不拡散条約が発効して以来、これまでの50年間、IAEA国際原子力機関と最高レベルかつ最も可視的な協力を行ってきた国として、この度のIAEA定例理事会での決議を過剰な要求とみなす」
イランの国会議員らは21日日曜、声明を発表し、IAEA定例理事会での対イラン決議を非難するとともに、これをIAEA内に構造的な差別が存在することの現われだとしました。
IAEA理事会は今月19日、イランに対し、欧州3カ国から提起されたイラン国内の核施設2カ所に対するIAEAの査察への完全な協力を求める草案を採択しました。しかし、この過剰な要求は、この決議がシオニスト政権イスラエルが諜報活動の中で入手したとされる虚偽の情報や文書を基にしたものだということに注目する必要があります。
国会の声明は、イラン国民の要求や立場を反映したものであり、ある重要なポイントを強調しています。それは、IAEAに対するイランの期待を提起するとともに、イランがこのような圧力には決して屈しないことを鮮明にしていることです。
イランは、世界の大国との間に取り交わした核合意実施のすべての段階において、IAEAと最高レベルでの協力を行ってきました。恒常的な検証を伴う異例の大規模な協力は、イランが一切の事柄を隠蔽せず、また核兵器を必要としていないことを裏付けるものです。核兵器や集団殺戮兵器の製造、拡散、貯蔵、使用を禁忌とするイランイスラム革命最高指導者ハーメネイー師の教令(ファトワ)により、核活動におけるイランの視点は最高に透明なものになっています。
このため、イランがIAEAに対し取ってきた前向きな協力、イランの核活動の平和性を強調した17回にわたるIAEAの報告書、これらの存在にもかかわらず、今回このような決議案が起草、採択された目的は、核合意の相手側である欧州3カ国が、責務履行での政治的弱点や行動遅延を取り繕う下地を作ることが背景にあるのは明白です。英独仏の欧州トロイカは今回の行動により、アメリカの圧力に対し非常に脆弱で屈しやすく、そのためにアメリカの一方的な行動に対し毅然とした立場を取れない現実を露呈した形となりました。
大学で国際関係・政治学の教鞭をとるモハンマド・アリー・バスィーリー教授は、今回の決議案の目的を次のように解釈しています。
「このような決議案の採択は、トランプ米大統領が追求する最大限の圧力を目的としたものに他ならない。ヨーロッパ諸国は第2次世界大戦後、アメリカの戦略的な同盟国としての立場をとり、あらゆる問題においてアメリカと自らの強い連帯・結託を示してきた。そして現在も、正式に核合意から離脱こそしていないものの、事実上イランに対するアメリカの措置や最大限の圧力に同調している」
イラン国会議員らの声明はまさにこの見解に基づき、英独仏の立場を、これらの国の言行不一致のしるしと見なしており、「英独仏はまたもやアメリカとシオニスト政権イスラエルの罠にはまった」と指摘しているのです。
過去におけるこのような行動の経歴からは、包括的な規約・合意および追加議定書に記載された責務以上の要求が、イランとIAEAの相互協力に弊害をきたすものであろうことが見て取れます。公式統計によれば、過去5年間だけでIAEA事務局長の報告は、イランでは追加議定書に基づき年間30回以上もの完全かつ、抜き打ち、しかも最も厳しい査察が行われていることがわかっています。
事実から目を背け、政治的な思惑をIAEAの要求という隠れ蓑の中に隠すことは、イランとIAEAの協力をじわじわと破壊することになります。このようなプロセスの継続に固執することは、確実にイランとIAEAの関係に亀裂を招きます。そして当然その責任は今回の決議案の起草者へと帰ることでしょう。
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