イラン外相、「超大国の誤算は惨憺たる結果をもたらした」
(last modified Tue, 04 Aug 2020 06:53:16 GMT )
8月 04, 2020 15:53 Asia/Tokyo
  • ザリーフ外相
    ザリーフ外相

イランのザリーフ外相が、「新たな世界秩序のプロセスの中で超大国がしでかした誤算は、惨憺たる結果をもたらした」と語りました。

ザリーフ外相は3日月曜、「過渡期にある世界」をテーマとしたテヘラン大学での一連の演説において、超大国の誤算の1つとしてアメリカのイラク攻撃を挙げ、この戦争により世界で過激主義が拡大することは最初からはっきりしていた、と述べています。

また、ヨーロッパ諸国が抱える現代の最も重要な問題の1つとして移民問題を挙げ、「この問題により、過激な国粋主義や愛国主義、経済面での不平等、そのほかの問題が生じており、貧困は国際的な解決方法の模索を必要としている」としました。

さらに、2001年のアメリカ同時多発テロ事件を含むテロ問題に言及し、「テロリズムも1つの国際問題であり、誰かが単独で世界の安全を確立させることはできない。あらゆる国の安全や治安は、他国の安全でもある。この方向性からして、世界での治安の確立には、すべての国による集団的な努力が求められる」と語っています。

そして、「1つの社会の治安を、ほかの社会の治安のかく乱により、確立させることはできない」とし、「世界で武器を製造する一部の国は、他国における真の安全確立の支障となっている」と述べました。

ザリーフ外相はまた、「アメリカのような一部の国は、過去の法規および、過渡期において自らの優位な軍事行動により、状況の管理権を掌握しようとしたが、彼らの行動は大惨事を引き起こした」としています。

最後に、「世界は複数の問題に巻き込まれており、これは1つの国や1つの連合により解決できるものではない」として、「この問題に注目しなかったことで、過去30年間において誤解や誤算が生じてしまった」と語りました。

 

ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。

https://urmedium.com/c/japaneseradio

https://twitter.com/parstodayj

https://www.instagram.com/parstodayjapanese/

 https://soundcloud.com/user-614960283