イラン・イラク戦争 戦時下でイラク政権とイラン旧王家が協力
イラクのテレビ局が特報として、「旧サッダーム政権の情報機関の文書によれば、1980年代のイラン・イラク戦争中、イランの旧パフラヴィー王家とイラクの旧サッダーム・バアス党政権が協力していたことが判明した」と報じました。
アルエッティジャー・テレビのインターネットサイトは「旧サッダーム政権のイラク情報機関の文書は、モハンマド・レザー・パフラヴィー前イラン国王と旧王政の高官らが、対イラン戦争の開戦に当たって、サッダーム率いる旧バアス党政権と協力したことを物語っている」と伝えました。
この文書によれば、イランから亡命したパフラヴィー王族はその後、王朝時代のシャープール・バフティヤール首相および1970年に暗殺されたイランの秘密警察SAVAKのテイムール・バフティヤール元長官の側近など、一部の助けを借りてサッダームに肩入れし、この戦争で自らの目的の一端を実現させようとしていました。
また、この文書からは、イランがモハンマドレザー国王時代に輸入していたアメリカ・フランス製戦闘機などの軍備の一部が、国王の妻・ファラ王妃の同意によりイラク・バアス党政権に引き渡されていたこと、そして、それらの戦闘機がイランの各都市への攻撃に使用されたことが判明しています。
SAVAK初代長官だったテイムール・バフティヤール氏は、パフラヴィー国王と対立した後、イラクに亡命していました。
イラクの治安関係の報告によりますと、1979年のイラン・イスラム革命の勝利後、バフティヤール氏の近親者の一部は、パフラヴィー王家がイラン・イラク戦争でサッダーム側を支援する仲介をしていたということです。
元独裁者サッダーム率いるイラク侵略軍は、1週間でテヘランを攻略できるとの軽率な見通しにより、1980年9月に各種の戦闘兵器を駆使した大規模なイランとの戦争に踏み切りました。しかし、この戦争が終わるのは実に8年後のことでした。
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