最高指導者が南アフリカ大統領と会談、「独立諸国は互いに近づくべきだ」
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、南アフリカのズマ大統領と会談し、「独立諸国は、可能な限り互いに近づき、一部の覇権主義大国の混乱を生じさせる動きにも拘わらず、協力を拡大すべきだ」と語りました。
ハーメネイー師は、24日日曜夕方、ズマ大統領と会談し、両国の政治、経済面でのさまざまな協力の拡大を求めました。
ハーメネイー師は、1979年のイランイスラム革命勝利後の南アフリカの人種差別政権との関係断絶に触れ、「イランは、シオニスト政権イスラエルと南アフリカのアパルトヘイト政権と、ほぼ同じ時期に国交を断絶した」と語りました。
また、アパルトヘイト政策の撤廃におけるマンデラ元大統領の優れた役割や、イランとマンデラ元大統領の緊密な関係の歴史に触れ、「マンデラ元大統領や南アフリカの人々の運動の継続により、人道に反する圧制的な政権は崩壊し、マンデラ元大統領はこの運動によって、実際、アフリカ全体の闘争の舞台に新たな息吹を吹きかけた」と述べました。
さらに、イランの南アフリカに対する見方は、肯定的で建設的なものだとし、「イランと南アフリカの関係は親密なものであり、国際社会における両国の協力は、非常に有益で効果的なものだ。だが、経済関係も、両国の可能性に沿った形で拡大される必要がある」と語りました。
ハーメネイー師は、非同盟諸国におけるイランと南アフリカの関係は、さまざまな分野の協力のひとつだとし、「この協力は、非同盟諸国のすべての国の利益になるだろう」と述べました。
ハーメネイー師は、「独立諸国の利益は、さまざまな分野の協力の拡大にあり、一部の大国がこのような協力に対して作り出している障害と闘うべきだ」と強調しました。
一方のズマ大統領もこの会談で、南アフリカの人々のアパルトヘイト政権との闘争へのイランの支援に感謝を述べ、「南アフリカの人々は、この支援を決して忘れないだろう」と語りました。
さらに、独立諸国の協力の必要性に関する最高指導者の表明に触れ、「一部の大国は、不合理な理由によって独立諸国の関係確立を妨げているが、国際問題において声をひとつにし、連帯することで、多くの問題を解決することができる」と述べました。
また、国連と国連安保理の構造改革に向けた努力を、協力の分野のひとつとして挙げ、「安保理理事国は、国際世論や国連総会の承認事項に注目せずに、他国にダメージを与えるために安保理の不適切な政策を利用している」と語りました。