イランに対する米大統領の誇張と脅迫
トランプ米大統領は、イラク・バグダッドにある米国大使館への最近のロケット弾による攻撃に関与したとしてイランを根拠もなく非難し、全てのアメリカ人の死亡の責任はイランにある、と主張しました。
ファールス通信によりますと、大統領選挙での敗北を補い、その政権末期に権力を誇示する方法を模索しているトランプ米大統領は、イランへの脅迫に転じています。
トランプ大統領はツイッター上で、全く証拠を提示せず、所属不明の数発の迫撃砲弾の写真を掲載しただけで、イラク・バグダッドにある米国大使館にロケット弾攻撃を仕掛けたとしてイランを非難しました。
今月20日夜にバグダッドのグリーンゾーンが少なくとも8発のロケット弾の標的にされたことを受け、米国大使館はこの攻撃を確認するとともに、同大使館に配備された防衛システムがこれらのロケット弾に応戦したと発表しました。
イラクの抵抗グループは、米国大使館が住宅地区にあるため、攻撃の標的にしていないと発表しました。
トランプ大統領はツイッター上で、「バグダッドにある我が国の大使館は、20日に数発のロケット弾の攻撃を受けた。3発のロケット弾は爆発しなかった。これらがどこから撃ち込まれたが想像して欲しい。イランよ。今我々には、イラクでのアメリカ人に向けたさらなる攻撃のささやきが聞こえている。」
そして、「イランへの友好的な安全へのアドバイスだ。アメリカ人が一人でも殺された場合、私はイランにその責任があるとする。もう一度考え直せ」と脅迫しました。
西アジアの米軍を指揮下に置くCENTCOM米国中央軍司令部も、声明の中で、バグダッドにある米国大使館への攻撃にイランが支援する兵力が関与したとして非難しました。
イランに対するトランプ大統領の誇張発言と脅迫の一方で、CENTCOM米国テロ部隊のケネス・マッケンジー司令官は、米国はイランとの緊張や紛争の拡大を望んでいないと主張しています。
バグダッドの米国大使館及びイラクにある米軍基地は、ここ数ヶ月で数回、ロケット弾攻撃の対象とされてきました。
イラクの多くの人々やグループは、米国テロリスト軍の自国からの撤退を望んでいます。イラク議会もまた、これらの軍隊の撤退に関する計画を承認しています。