故ソレイマーニー司令官の理念;殉教から1年を迎えるにあたって
イランイスラム革命防衛隊ゴッツ部隊のソレイマーニー司令官の殉教から、間もなく1年が経とうとしています。
今年1月3日早朝、イラク政府の招待を受けたソレイマーニー司令官は、同国のバグダッド空港に降り立ちました。同司令官のホスト役となったのは、イラク民兵組織ハシャド・アルシャビのアルムハンディス副司令官でした。
西アジアのイスラム教徒および非イスラム教徒の諸国民、特にイラクの人々は、自身の命、財産、安全、平穏が守られているのは、ソレイマーニー司令官の絶え間ない努力と献身のおかげだと受け止めていました。アルムハンディス副司令官も、イラクの人々をISISの相次ぐテロから救うために、ソレイマーニー司令官と肩を並べて闘っていました。
しかし同日、この献身的で偉大な2人の司令官は、空港から車で移動している時にトランプ米大統領の命令による米軍の空爆を受け、ともに殉教しました。

この2人が殉教した日から、間もなく1年が経とうとしています。しかし時が過ぎたとしても、ソレイマーニー司令官の見せた勇気は人々の心に焼きつき、その輝くような安心を与える容貌は、全ての人々の記憶に留まることでしょう。
ソレイマーニー司令官暗殺の決定を下したことは、アメリカにとって戦略的な誤りでした。この卑劣なテロによって、ソレイマーニー司令官は、イランを愛し傲慢な行為を嫌悪する全ての人々に啓示を与える、伝説的な人物となったのです。さらにこの事件は、地域レベルで活動する抵抗勢力の根幹に新たな魂を吹き込み、イラン社会の国家的連帯感を高めました。
この卓越した司令官が人々に愛される理由は、その献身にあります。イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師も、同司令官を幾度となく繰り返し「献身」という言葉で形容しています。
ソレイマーニー司令官は、人間性の教化、人類愛、勇敢、能力、聖戦、昼夜問わない努力、親切、質素な生活、謙虚、行動的人物たること、節制、穏健、果敢という概念を、その生涯を通じ行動で示すことで意味を与え、それらに基づく理念が築かれる基盤となりました。ソレイマーニー司令官のようなうぬぼれのない人物が持つこれらのすばらしい美点により、同司令官は、イランや世界の多くの人々の記憶に残り、イランおよびイラクで行われたその葬儀には多くの人々が詰め掛け、「人々の心の司令官」と呼ばれるようになりました。
ソレイマーニー司令官の殉教がイスラム共同体に起こした波は、その流された血のしずく一滴一滴が、百倍、千倍、さらには津波となって人々の中に流れ込み、社会を活気あるものにして、崇高な精神、行動、熱気を呼び起こしていることを示しているのです。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://urmedium.com/c/japaneseradio