矛盾だらけのトランプ氏の対イラン交渉関連主張;脅迫と地域的仲介の舞台裏外交
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イランとの対話に関するトランプ米大統領の主張は矛盾だらけ
地域の外交的動向やイラン当局者の発言から交渉の枠組み形成進展がうかがえる一方で、トランプ米国大統領が暗黙の脅迫やイランの平和的核開発計画に関する一連の主張を繰り返し、暗に同国を脅迫すると同時に対イラン交渉に関して新たな発言を提起しています。
ドナルド・トランプ米大統領は、イランとの交渉を主張する一方で、同時に脅迫と圧力行使を繰り返し、「対話と圧力」という二重戦略を再び強調しようとしています。しかし、トランプ氏がこうした姿勢を示している中、イランは公正かつ対等な交渉への準備を強調する一方で、圧力や脅迫の下での対話を一切拒否し、地域・多国間外交を重視しています。
トランプ大統領の主張:対話か圧力か?
トランプ氏は先月31日夜、FOXニュースのインタビューで、イラン側が米国と協議中だとしきりに主張し、「我々は何か成果を上げられるか否かを目の当たりにするだろう」と語りました。また、西アジア地域におけるアメリカの行動と軍事駐留の拡大に言及しつつ、「イランの核開発計画を破壊する」という過去の主張を繰り返しましたが、これらの主張をイラン当局は繰り返し否定しています。さらに「米国はペルシャ湾岸諸国の同盟国とさえ、イラン関連計画の詳細を共有していない」と述べました。この発言は、アメリカが引き続き安全保障を重視し、地域情勢に対する不透明なアプローチをとっていることをうかがわせるものです。
イランの立場:「条件付きで交渉準備あり」
トランプ氏のこうした発言とは対照的に、イラン当局は改めて、交渉に当たっての自らの原則的なアプローチを強調しました。イラン国家安全保障最高評議会のアリー・ラーリージャーニ書記は各種メディアによるムードの操作に言及し、交渉体制の構築が進展していると表明しています。またアラーグチー・イラン外相も「相互尊重の下、共通の利益に基づいた対等な立場での実施を条件に、イランは核協議に再び参加する用意がある」と述べました。アラーグチー外相はさらに「アメリカ側当局者との直接会談の計画は未定であり、協議の形式、場所、議題について協議が継続中である」と強調しています。
地域的外交の動向:仲介者の役割
こうした動向と時を同じくして、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥルラフマン・アール・サーニー首相兼外相がテヘランを訪問しました。この訪問は、カタールがこれまで担ってきたイラン・米国間の仲介役という伝統的な役割の枠組みでのものと評価されています。この点において、セイイェド・アッバース・アラーグチー外相が最近トルコを訪問し、同国のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領およびハカン・フィダン外相と会談したことからも、地域的外交ルートが活性化していることをうかがわせます。なお、フィダン・トルコ外相はアラーグチー・イラン外相との共同記者会見で「トルコ政府としてあらゆる外交努力を支持する用意があり、対イラン軍事介入に反対する」と述べ、建設的な雰囲気の中での交渉再開の重要性を強調しました。
矛盾をはらむ米国、国連憲章原則を重視するイラン
トランプ米大統領が対話を強調しながら脅迫と圧力を繰り返すという矛盾した姿勢を示す一方、イランは国連に宛てた書簡で「武力行使を示唆しての脅迫は国連憲章への明確な違反である」と主張しています。これらすべての動向は、現状では緊張を管理する上で外交が依然として主要な選択肢であるものの、アメリカの脅迫的な言辞が続けば対話の道に深刻な障害が生じかねないことを示しています。

