視点
第13期イラン大統領選の7人の候補者らによる第2回テレビ討論が実施、興奮した宣伝合戦が展開
第13期イラン大統領選挙の最終候補者7名による2回目のテレビ討論が8日火曜夜、実施されました。
第1回の討論会と比べて、今回のテレビ討論は以下の2つの側面で大きな違いが見られました。
第1の側面は、各候補者らが些細な問題を提起せず、主要なテーマに的を絞るべきであるということです。この点で、第 2 回の討論会は選挙運動の目標により近づいた形となりました。
第2の側面は、討論のテーマが明確になり、質疑応答の形で議論の範囲が開かれました。実際、3時間にわたる討論で、幅広いトピックに関するアイデア、計画、批評が提起されています。
今回の討論会で提起されたテーマは、経済への外交政策の影響、核合意、失業、インフレ、若者の問題、住宅、貧困と階層間格差、健康問題、人口増加率、教職員と労働者の職業上の問題、文化・社会的問題や、民族的および宗教的少数派の問題などとなっています。
同時に、今回の討論会も1回目の討論会と同様、一部の候補者による個人的な批判や文言による政治的不道徳を伴ったものとなりました。
多くの人々は、候補者の選挙運動の最も魅力的で重要な段階の 1 つは、選挙討論での彼らの行動であるだとしています。様々な国において、特に大統領職の問題に関する議論が一般的な現象となっています。
米国は候補者らによる投票前の討論が行われている国の一つですが、最近の同国の選挙での討論はスキャンダル的な論争と化しています。
英国もこの分野で重要な位置を占めています。また韓国、フランス、ロシアなどでも、候補者らによる投票前の討論が行われています。
さらに、アルゼンチンなど一部の国では、選挙討論への参加が義務付けられているほか、そのほかの例としてチュニジアでは、候補者に加えてジャーナリストとその支持者同士が討論しています。
討論の目的は、理性的な談話に基づいて競争を激化させ、事務を管理し、大きな責任を果たす上での候補者の能力と経験を特定することです。しかし、政治的な議論は、議論的なものよりも感情的なものに発展します。ディベートとも言われる討論の当事者は、専門的な科学や知識から乖離した政治的形態で、多くの場合、自分自身の正当性を証明するよりも他の対立候補を否定しています。
この点に関して、イランイスラム革命最高指導者ハーメネイー師は、これに関して、国会の議長や議員らとの最近の会合で、候補者らに対し、選挙の舞台が、一部の欧米諸国では日常茶飯事で不名誉の元凶になる要素に類似した侮辱的な態度や権力の戦いの場に転じさせないよう注意を促すとともに、「過去には、そのような破壊的な方法、中傷が討論や選挙プログラムで使用されるたびに、国は弊害を蒙った」と語りました。
また、「討論やインタビューでイスラム的倫理を遵守することで、社会に倫理が満ち溢れ、人々にとっての模範となるだろう」と述べています。
議論が時には、当事者の見解の証明または論理的拒絶につながるのは当然ですが、いずれにせよ、政治倫理の遵守は議論の最初の条件です。今、この期待とともに、第13回大統領選挙の第3回討論に注目が集まっています。
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