イランが英米の根拠ない言いがかりを断固否定
国連駐在のイラン外交官が、安保理会合におけるイランに対してのアメリカとイギリスの「裏づけのない嫌疑」と「政治的目的に基づく発言」を、断固として否定しました。
アメリカ国務長官とイギリス国防相は、「国際的な平和・安全維持;海上の安全保障」と題された9日月曜の安保理会合において、オマーン海でのイスラエル所有タンカー攻撃を、妄想的な嫌疑によってイランに結びつけました。
イルナー通信によりますと、国連イラン代表部のザフラー・エルシャーディー次席代表は同日、この妄想をばらまいたような嫌疑について答え、「この嫌疑は、イスラエル政権によって作られた主張の繰り返しであり、それを裏づけ立証する、決定的で公に認められた証拠はなにひとつ存在していない」と述べました。
続けて、「これらの国々がペルシャ湾およびオマーン海に大規模な軍事駐留を行っていることは、常に地域の情勢不安の主な原因になっている。イスラエルによるものを中心とした、捏造されたニュースやまやかしの作戦行動は、このような受け入れ難い駐留の正当化、もしくは地域諸国への攻撃のために利用されている」と説明しました。
さらに、このような嫌疑をかけることでは、商船に対するイスラエル政権のテロ行為の事実が覆い隠されることは決してないとして、「同政権はわずか2年未満の間に、地域の海洋において石油や人道援助物資を運ぶ商船を、10隻以上も襲撃している」と述べました。
また、「イスラエルは、マーサー・ストリート号の事件をめぐり騒ぎを起こすことで、自身が地域で行う、扇動的で情勢不安を招くその他の行為に対する人々の考えをそらすことはできない」と指摘し、「安保理は、イスラエル政権が行う国際法を組織的に踏みにじる行為に対し、以前と同様の反応を示し使い古された言葉で弁明することを終わらせるべきである」としました。
エルシャーディー次席代表は最後に、カスピ海、ペルシャ湾、ホルモズ海峡、オマーン海などの海上安全の強化や維持、さらに、インド洋や近隣地域における航行の安全への協力、航行の自由の保障、海賊行為などの海上犯罪との戦いなどへの協力という、イランの基本政策とそれに向けた強い決意を強調しながら、「イランは地域の平和・安全の強化に向けて、建設的かつ行動的な協力をする準備ができている」と述べました。
先月30日、イギリスの海事機関であるUKMTO英海軍・海運情報収集センターは短い声明の中で、「29日夜にオマーン海で船舶1隻が襲撃された」と主張しました。
これに続いて、襲撃された船舶「マーサー・ストリート」号を所有・管理する、英ロンドンが拠点のイスラエル企業ゾディアック・マリタイムは、同船乗組員のイギリス人とルーマニア人の2名が殺害されたと発表しています。
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